All in my head

1994年生。元客船クルーの航海日誌 / IG @imknto はリアルタイムで更新中。

小春日和の出会いと別れ 竹富島

f:id:Imknto:20210217212934j:image

過ごしやすい天気に加え休日が増えた島生活の折り返し。

今まで通りだったら西表島はもちろん、国内リゾート地に行こうなどとは考えもしなかっただろう。

立ち止まった末に選んだ道は気持ち半ばで上手くいくわけがなく。

ランナウェイ先として結果的に西表の地に辿り着けたのは非常にラッキーだった。

f:id:Imknto:20210220202442j:image

そこまで思えるようになったのは自分を取り巻く非日常な環境が想像を超えてくるから。

この島で出会った人、コミュニティそして圧倒的な自然の景色…どれをとっても素晴らしくまるで新たな世界への扉を叩いたかのよう。

一連の元を正せばコロナの恩恵なのかもしれない。

f:id:Imknto:20210220202326j:image

寮の裏にある中野ビーチ

超大型連休はそこのクリーンアップに参加したところから始まった。

f:id:Imknto:20210218163919j:imagef:id:Imknto:20210218164000j:image

晴天の下ビーチを自然な状態に戻すための漂着ゴミ拾い…やりがいしかない。

紐にくくったブイは引きずると重いが浅瀬を歩くと勝手に浮くのでとても楽という画期的発見。
f:id:Imknto:20210220202704j:image

本隊は石垣からの方々で巨大スピーカーから流れる琉球民謡。

三味線の音色、石垣産リュウキュウイノシシは西表のに比べてくさみがズゴイから食べないという休憩中の話題、近海を進むオレンジ色の南西海運のカーゴ船。そして仕事終わりのブルーシールアイス。

どれも最高に沖縄を感じる。

f:id:Imknto:20210220203017j:image

忘れられない60分間の航海
契約が1月末までだった先輩派遣組の見送り。

社員さんも含め皆個性があり親しみやすい…初日に書いた自己紹介文は食堂にしばらく掲示されるのだがそこから得る情報もお互い多くあり声かけや話題は比較的スムーズ。

f:id:Imknto:20210217215049j:image

離島なゆえ出来ることや行く場所、食べに行くお店さらには交通手段も限られているため誰がどこにいるかはすぐ分かるのもここならでは。

休み何したらいいか、どこのツアー会社で、何が美味しいか、シーズンは、どこで安く買えるか…賢く生きるには人と知り合い会話することから。

f:id:Imknto:20210220205041j:image

送るつもりが一緒に石垣島へ行くことになり送られている上原港17:30発石垣行き最終便。

f:id:Imknto:20210220205952j:image

ちょうど夕暮れ時にさしかかり強烈な西陽がさす頃。

大きなしぶきをあげ進む船の後方窓無し席で夕陽を背に影になった山並みが遠ざかって行く。

f:id:Imknto:20210220205949j:imagef:id:Imknto:20210220205942j:image

この出来過ぎた状況にどんな音楽を合わせようかと考えつつ近づく自分のターンを想像していた。

船に乗っていると船に乗っていた時を思い出してしまうのは船乗りの性かもしれない。

f:id:Imknto:20210217200048j:image

心地よい風に吹かれ大きな揺れもなく石垣港到着。

石垣で西表を先に出た友人と合流するところまで非の打ち所がない移動だった。

f:id:Imknto:20210217213515j:imagef:id:Imknto:20210217212558j:image

夕食作りのため立ち寄ったスーパーかねひでで良い響きの泡盛を見つける。

船大好きか。

f:id:Imknto:20210220212243j:image

翌日。朝一で竹富島へ。

八重山諸島を代表する観光地であり古来の街並みを守る珊瑚は隆起して出来た島は石垣港からわずか15分という優れた利便性に加え運行する船も気持ち大きい。

f:id:Imknto:20210217212602j:image

本来ならば水牛車のピックアップ車両が待ち受けているが現在休止中。

f:id:Imknto:20210220213235j:image

石垣寄港時のクルーズツアーでも川平湾か竹富島かというほど大人気のアクティビティなだけありお腹を出して寝るすっかり野生を忘れた姿を見れるのも今だけか。

車で島中心部まで送ってもらいママチャリ旅スタート。

f:id:Imknto:20210217212926j:imagef:id:Imknto:20210217212930j:image

小中学校は立ち入り禁止なので不審者は校門で一枚。白靴下のみ小学生っぽい。

石垣と赤瓦にシーサーの集落よりも気になる砂の道は時として自転車に牙をむく。
f:id:Imknto:20210220225654j:image

なごみの塔は建築を楽しむ場所のよう。登れません。

f:id:Imknto:20210217212614j:image

インスタ映えスポットとして人気の西桟橋。

中心の集落から10分ほど。海まで真っ直ぐ伸びる桟橋が出現。

f:id:Imknto:20210220214853j:image

脇には公園くらいの小さなビーチ。

島民親子が遊ぶ微笑ましい光景を横目に観光客撮影舞台入ります。

f:id:Imknto:20210217215115j:imagef:id:Imknto:20210220215305j:image

透き通りすぎて海面が四角い粒々のタイルで出来てるよう。
f:id:Imknto:20210217212609j:image

元は水が豊富な西表島に水田を作るための港として作られた歴史があり眼下に小浜、その奥に西表を望む。

夕陽スポットとしても有名らしいが先を急ぐ。

f:id:Imknto:20210220220923j:imagef:id:Imknto:20210220220919j:image

コンドイビーチへ向かう道中にはリゾートバイトしている身にとっては少々辛辣な看板が。
f:id:Imknto:20210220221115j:image

やっぱり島は裸足にサンダルまたは島ぞうりか。

NBAのナイキソックス、デザインはもちろん左右非対称でめちゃくちゃ良いですよ。

f:id:Imknto:20210220230122j:imagef:id:Imknto:20210220222714j:image

星砂海岸では木にかかったブランコでチル。

実際星に見えるのは正確にはプランクトンの死骸だなんて私は信じない。

f:id:Imknto:20210220221112j:imagef:id:Imknto:20210220221656j:image

けっこうな距離の未舗装道をガタガタと抜け噂の高級リゾートホテルへ向かう。

島の声をきいた結果か景観は竹富島使用に。値段は別として。

f:id:Imknto:20210217215255j:image

余裕持っても3時間あればゆっくり島一周可能とこのコンパクトさも観光客受けいい理由。

レンタサイクル竹富に自転車を返し隣にあるちろりん村で船の時間まで食事休憩。

石垣の地ビールやマリブスムージーなどアルコールの種類豊富で喫煙可◎
f:id:Imknto:20210217215251j:image

ちょっと前まで大荒れだったのが嘘のような南国の春らしい1日。

この気候で放牧された牛さんはさぞ美味しかろう。

f:id:Imknto:20210220223650j:image

待ち時間に手を出した竹富港にある絵本星の王子様。

文字多くて読み終わらずタイムアップしたのが強いて言えば心残り。

ここ数年2月には何かと変化がある。

スタークルーズ、プリンセスクルーズでのコントラクトの始まり、そしてコロナ…今年は離島でのバケーションといった具合に。

楽しいだけが人生ではないが素直に楽しいと思える時間を過ごすのは大切なこと。

f:id:Imknto:20210228001338j:image

コロナが落ち着いたら是非、石垣島そして八重山諸島に足を運んで欲しいと空港〜港間のバス運転手さんが悲しそうな表情でおっしゃっていた。同感…。

そんな日がいち早く来ることを願うばかり。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

住めば都 真冬の離島生活

f:id:Imknto:20210123231610j:image

新年の始まり。

毎日報道される新型ウイルス感染拡大のニュースは都心部から遠く離れた南の島であっても他人事ではない。

働き出した当初は関東、関西からのツアー客で賑わっていたホテルも日に日に閑散としていった。

客単価の高い年明けは一時的に増加したものの…今や人影もない厳しい現状が続く。

f:id:Imknto:20210122110310p:image

緊急事態宣言の影響

ホテルの稼働が落ちれば自然とそれに関連する業者に影響が出てしまう。

水牛で有名な由布島や観光、ツアーアクティビティを運営する島の旅行会社も緊急事態解除予定の2月前半までサービスの停止が相次いで発表された。(撮影時のみマスクを外しています)

f:id:Imknto:20210122111535j:image

商店の掲示板に由布島での記念撮影スタッフの求人が…。

急募で出ておりバイトかけ持ち案が頭をよぎったが寮から車で片道45分は到底通える距離ではない。

一度自分の足で現地を視察し満足したので万事休す。

f:id:Imknto:20210122121305j:image

甘い物欲しさに立ち寄った島内浜辺の茶屋。

少々硬めながら良い角度の木の椅子にもたれ前から波の音、そして後ろからはエスプレッソマシンで手際良くコーヒーを淹れる音に挟まれる至福の時。

泡盛を使用したジェラートやアフォガードに手作りケーキで小腹を満たす(さっきソーキそば食べたけど)。

f:id:Imknto:20210122123128j:image

ゆっくり周っても2〜3時間あれば十分楽しめるサイズ。

今年は丑年。コロナ禍の世の中でも水牛のように一歩一歩進んでいきましょうと噛みながらも言い切った水牛使いのお兄さんナイスです。

また浅瀬に立つ電柱も潮の満ち引き次第では映えるが要は天気の良し悪し…再開待ち遠しい株式会社由布島でした。

f:id:Imknto:20210122111815j:imagef:id:Imknto:20210122111706j:image

限られた交通手段である石垣〜各離島ルートも一時的に減便。

もうこれは仕方ない流れだろう。

さらに旅する冬の寒波は九州まで到来し鹿児島では積雪を記録。

沖縄も二桁を切る手前まで温度は下がり冷えた海水で魚が仮死状態になるほど…。

f:id:Imknto:20210122134458j:image

薄着で上陸し震えていた筆者はオンラインでユニクロをオーダー。

寒さのピークより数日遅れて到着し一安心。新年祭ありがとう。

f:id:Imknto:20210122110400j:image

5000円購入で送料が全国無料になるのでステッカーを選び微調整、、、ここ数年のコラボと言い品質といいパブリックイメージは刷新されたと言えるだろう。

佐藤可士和さんのロゴの話は長くなるのでさておき…ヒートテック、ウルトラライトダウンシリーズは日本の冬に欠かせないアイテム。

 

遅れてきた冬休み

f:id:Imknto:20210122124653j:image

良くも悪くも言えるが1月の休みは増えに増え自分の自由時間は有り余っている。

天気の良し悪しによって左右されタイムマネジメント力。

f:id:Imknto:20210122134719j:image

雨が降れば1日家に。晴れた休日は1時間以上かけて石垣に行くことも。

住民票を移していれば島割で往復約1500円、ない筆者を含め一般は3500円…決して安くはない。

f:id:Imknto:20210122131313j:imagef:id:Imknto:20210123224620j:image

中毒性たっぷりな南国特有の雰囲気。

西表を出て石垣で働く人も少なくない。

f:id:Imknto:20210131230349j:image

道を歩けばファミマに出る石垣島は西表経験者からしたら大変魅力的。

タコライスとオキコパンが作るアップルパイはマストバイ、、美味しい。

マックスバリューにドンキ、マックとモス、空港に行けばスタバ…結局のところ無い物ねだりである。

f:id:Imknto:20210122123819j:image

石垣島にも徐々に詳しくなってきてはいるがまだまだこれから。

島を出る時までにはまとめれたらと思う。

本題は西表島に戻り、春先から旬を迎えるパイナップル畑。

f:id:Imknto:20210120213035j:image

その先にある赤い瓦屋根の建物が寮で周りに何もないのが改めて分かる図。

起伏がある地形が功を奏し一望できるここは穴場スポット。

f:id:Imknto:20210122124258j:imagef:id:Imknto:20210123230036j:image

寮の前に停まっていた軽トラ。ここはマニュアルの軽トラ、軽バンが錆びつきながらも大切にされている。

野生ではないであろう花を久しぶりに見て驚きとりあえず写真💐

f:id:Imknto:20210120213051j:image

実家に眠っていた父の折りたたみ自転車も日の目を浴び心なしか輝いている様子。

f:id:Imknto:20210120213104j:imagef:id:Imknto:20210122134117j:image

中野ビーチ星砂ビーチは寮から歩いていけるきれいなビーチ…といいたいところだが漂着したプラゴミが目のつくとこに散乱。

例年、冬は海流の影響で増加傾向になるそうで大半が台湾や韓国など近隣のアジア圏から流れ着く。

f:id:Imknto:20210125101306j:imagef:id:Imknto:20210131225712j:image

台湾北部、基隆港の場合は雨が多い立地条件が重なり、ゴミが下水や川から流れ海への合流地点でそれらが堰き止められている光景をたびたび目にしていた。

当時特別驚きはしなかったが実際に漂着した現場を目の当たりにすると残念に思う。

f:id:Imknto:20210125101342j:image
月に一回ほどボランティアを募って各ビーチのクリーナップを実施しているが手付かずの場所も。

脱プラスチックは真剣に取り組むべき課題。

f:id:Imknto:20210122134228j:imagef:id:Imknto:20210120213107j:image

青い空と海、そして赤瓦。色相環で対をなす色同士が伝統的にお互いを引き立て合う。

生活の一部として家屋のみならずバス停やパブリックトイレにも使用されるいうことは実用性にも優れているのだろう。

f:id:Imknto:20210120213342j:image

無人のホテル裏のプライベートビーチ月ヶ浜は独占状態に。

f:id:Imknto:20210131230317j:image

海なし県で生まれ育ち、海で遊んだは人生でも数えれるくらい。

さらに乗船中は海に入るなんてライフジャケット必須の緊急事態。

f:id:Imknto:20210121083308j:image

それらはもう今や昔…海開きしたある日の仕事終わり。

元フォトグラファーは同僚の映え写真を夢中で撮っている。

f:id:Imknto:20210123224153p:image

思わず息を呑む美しい瞬間の数々は船上ライフに負けずとも劣らない。

たまにふと来るべくしてこの島に来たのかと思うほど西表は素敵な島で、日本最後の秘境などというキャッチもあながち嘘じゃない。

f:id:Imknto:20210122121004j:image

国内問わず旅行を控える風潮が強いこのご時世。

正直、島に一時的に住んでいるからと言って自由気ままに遊んでいていいのか自問自答する事もある。感染対策をして住民への配慮を払いつつ今いる環境を謳歌するのが理想的か。

 

気持ち新たに本年も当ブログをよろしくお願いいたします。

 



激動の日々を締め括る離島生活

f:id:Imknto:20201230163359j:image

足早に経過する西表での新生活。

皆無の年末感を払拭するM1決勝、野田クリスタルの掴みは最高でしたね。

 

派遣契約は一応3ヶ月なので折り返し目前といったところ、今後の構想は毎日のようにしている。

考える時間、調べる時間は十分にあるので今準備できることをするとしよう。

 

f:id:Imknto:20201231121027j:image

西表 12月の天気

晴天のみの写真フォルダとは裏腹にまあ雨雨雨。

気温に関して言えば20度こそ切らないが1日を通して晴れる日は数えれるほどで風が強い分天気も変わりやすい。

傘をさしても壊れるだけなのでカッパを切るかもしくはありのままに濡れながら進むか。

 

夜の暗さはおそらく年間通してだと思うが衝撃的暗さ。

写真は12日に撮影した0時前の夜空。

f:id:Imknto:20201230191308j:imagef:id:Imknto:20201230192512j:image

仕事終わりホテルから離れれば離れるほど広がる輝く視界。

ふたご座流星群の兼ね合いもあってか流れ星を観測出来たのはオーストラリアのファーム以来。

普段からライトがないと怖くて歩けない夜道には虫や動物の鳴き声が反響し、足元にはカニやヤドカリがいたりする。

f:id:Imknto:20201230162717j:imagef:id:Imknto:20201230162713j:image

あくまで冬は冬、服装の基本は薄手でいいので上下長袖を。

暑ければ脱げばいいが、寒いとなると…簡単に買いにもいけず。

持参した長袖はニット1枚、ウィンドブレーカー1枚のみで後はTシャツにハーフパンツを選んだ自分を責めたい。

ちなみのユニクロは石垣にもありません。

f:id:Imknto:20201230211137j:image

水着もこの時期は出番なくヒートテックとジャージ、勉強本を寮にお取り寄せ。

マイチャリは飛行機預け荷物で。普通に重かった。

 

f:id:Imknto:20201230190913j:image

職場近辺の日常

観光的にはオフシーズンなこの時期にキャパギリギリに近いほどの人がホテルに訪れていたのはGotoの恩恵だろう。

生い茂る木々と南国の花々に見いだす南国リゾート気分を波音が引き立てる。

f:id:Imknto:20201230162036j:image

ウェブサイトで見れるホテル敷地内から少し出てみよう。

数種類の蝶々が色とりどり飛び交う細道を真っ直ぐ歩くこと数分。

f:id:Imknto:20201230162104j:imagef:id:Imknto:20201230162048j:image

昼のみ営業するご飯屋さんに出る。

こういったお店は島どこでも個人経営で地元の食材が多く振る舞われるため味が良く個性があっておもしろい。

ここ唐変木の雰囲気は抜群。イカ墨パスタが美味しいらしいので今度行ってみたい。


749 Uehara, Taketomi, Yaeyama District, Okinawa 907-1541
0980-85-6050
https://goo.gl/maps/udB1NeNj6dty35AKA

f:id:Imknto:20201230190859j:image
来た道を戻りホテル奥にあるのがほぼプライベートビーチの月ヶ浜

f:id:Imknto:20201230162419j:imagef:id:Imknto:20201230202818j:image

文字通り月のような形で透明度はもちろん、砂のきめ細かさも◎。

人気がないため安心して?ドローンも飛ばせる。

f:id:Imknto:20201230202903j:image

フランス出身のおじさんが持つのは最新型dji。リモコンにスマホを繋げて操縦する。

f:id:Imknto:20201230203027j:image

20分ほど歩くとマングローブ林につながり朝にはアクティビティの一つであるヨガの呼吸法を取り入れたストレッチが開催され大人気(らしい)。

f:id:Imknto:20201230162053j:image

他にもピナイサーラやマリユデュの滝へのトレッキングツアー、カヌーやサップにダイビングと豊富な自然派アクティビティラインがこの島最大の魅力。

f:id:Imknto:20201230213134j:image

せっかく山、海、川とあるので満喫するためにも石垣から日帰りよりも(どこでもいいので)宿泊をお勧めしたい。

f:id:Imknto:20201230162107j:image

空港のないこの島への交通手段は安永観光、八重山観光が運営する船のみ。

港は北と南に一つずつ。どちらも石垣離島ターミナルから所要時間45〜50分。

f:id:Imknto:20201230204040j:image

ホテルへの玄関口にしてすぐ欠航する北の上原港と台風でも来ない限り船の往来可能な大原港

上原〜大原間はバスに揺られること小1時間、島を半周する勢い。

f:id:Imknto:20201230162045j:image

沖縄本土の次に大きな島でこそあるが人の住むエリアはインフラが整備されているところ限定。

離島からさらに離島へのパイプラインは海底にある。

f:id:Imknto:20201230162057j:imagef:id:Imknto:20201230204223j:image

欠航する理由として航路の違いでサンゴ礁の有無が関係しているとか。

風のない日だけ乗れる石垣〜上原便はとあるゾーンから元船員も驚く揺れに見舞われる。

f:id:Imknto:20201230162100j:image

コンビニ、スーパーはなく個人商店である物を買う感じ。

基本全て割高で一番島を感じる瞬間。

f:id:Imknto:20201231115115j:image

物価の王様卵で250円、もやしは驚きの160円。

牛乳(946ml)は280円などなど…住むとなると食費はネックだがそれでも買うのは島豆腐。

お肉は基本冷凍で魚も缶詰中心、高価なので自炊は野菜中心に。

f:id:Imknto:20201231115132j:image

たまにチェックする人材募集の張り紙。

直電文化なのに自分のUQモバイルが電話繋がらなかったり、野菜がg売りで一個から買えたりと5年前のオーストラリアライフを思い出す。

タロットや星座占いなどスピリチュアル系が多いのも気になるところ。

f:id:Imknto:20201230132143j:imagef:id:Imknto:20201230132241j:image

新鮮な上にボリュームのある野菜無人販売はとりわけ生活に欠かせない。

みな同じコンディションなので昼過ぎには売り切れる圧倒的リピーター率。

f:id:Imknto:20201231124503j:image

残っててもパパイヤ。調理法はいつもクラシルで探す。

f:id:Imknto:20201230212453j:image

炊飯器ないのでほぼパスタ、それも夏場に派遣倉庫で流れてきてたセルビア産🇷🇸と嬉しい再会を果たす。

ニンニクとオリーブオイルさえあれば何入れても美味しい。

f:id:Imknto:20201230132234j:image

ダイドーのミルクコーヒーは本土にいた時から好んで買っていたもの。

部屋では毎日目分量ながらドリップでコーヒーを淹れるのが楽しみ。

 

こんな食生活だからこそ外食はスペシャル。

特に冬のみ狩猟が解禁されるリュウキュウイノシシ(通称カマイ)の刺し身は本当に美味。

本土より小型で草食なためくさみなく滑らかな味わい。

f:id:Imknto:20201230195825j:image

お酒が入ると変なフィルターで撮って後で後悔するがないよりマシか。

助かる無料送迎サービス付きのお店 一隼 ichitaka
〒907-1541 Okinawa, Yaeyama District, Taketomi, 字上原10-720
0980-85-7833
https://goo.gl/maps/yZY3JXLLaUt5k3Mo9

f:id:Imknto:20201230213406j:image

日を追うごとに一緒に働く人たちと仲良くなってきたのはグッド。

娯楽の少ないこの島で毎日の会話は次の休みどうする?昨日休みどこ行った?なのも頷ける。

f:id:Imknto:20201230212653j:image

年明けてしばらくすれば気温と共に客足もまた増えるそう。

なかなか気軽に旅行しずらい世の中ではあるものの、2021年の行き先リストに西表島をはじめ離島を検討していただけると幸いです。

 

f:id:Imknto:20201230132512j:image

終わりに

今年も当ブログを読んでいただき誠にありがとうございました。

内容はともかく、年間通して毎月1話更新を継続できこの場をお借りして読者の皆様に感謝します。

 

誰しもが今年は特に思い入れのある1年になったかと存じます。

筆者自身色々あったこともあり、例年以上に顔も名前も知らないたくさんの方々のお世話になり支えられ、励まされました。

こういった時代だからこそ、身の周りにいる人やいつもの日常をより一層大切に出来ればと思います。

どうぞ良いお年をお迎えください。

とにかく遠くへ 思いを馳せた秘境リゾバ

f:id:Imknto:20201130225040j:image

全くといって11月らしさを感じない、そんな1ヶ月だった。

そもそも船員の時から季節感はさほど感じていなかったものの。

聞き飽きた天気予報でいう最高気温平年よりやや高めの前半。

f:id:Imknto:20201130203516j:image

毎日、現場に入れば窓とは密な関係の業者なゆえ、晴れた日はカーテンからの木漏れ日やブラインドに射す美しい影といった類に美しさを見いだしていた。

f:id:Imknto:20201130203512j:image

一軒あたり5〜10箇所カーテンレール、カーテンを取り付けるがリビングは特に住人のこだわりが顕著に現れる。

個人的にはいつもと逆のフロントレース、リアドレープ×装飾レールの組み合わせが好き。

f:id:Imknto:20201130205534j:imagef:id:Imknto:20201130203609j:image

玄関のタイル屋さんや庭の造園屋さん、補修屋さんなど他業種の職人の仕事っぷりを近くで垣間見ることができ家が建つまでに色んな人たちが関わっていることを知れた。

当事者よりか一歩引いた目線で見てしまうのは致し方ない。

 

いつもお昼はコンビニだがたまに行く日本亭のデカから弁当は特別な存在。

結構待つけど…思い返せば楽しみは何かを食べている時だけだったかもしれない。

f:id:Imknto:20201130210842j:image

 

向き不向きなのか逃げなのか

 

情けない話である。

ハイエースを走らせカーテンを測り取り付ける日々は結果的に1ヶ月半も続かなかった。

中途半端な覚悟で(辞めるのを前提で)働き出した自分がまず悪かったのだろう。

f:id:Imknto:20201227172505j:image

早く一人前に育てようという親方の熱量に比例しない自分のキャパと気概。

→弱気で根暗な姿を奮い立たせようとさらに強く言う。

否定されるこれまでの生き方。何を教わってきたんだ。それで通用してきたのか。

→心を閉ざす→まだつめてくる→重苦しい車内の空気。言葉がもう思うように発せない、それも言ってる事がド正論なゆえ余計に。

f:id:Imknto:20201227172502j:image

ハイエース運転中に襲われる睡魔(原因不明)も朝が早いからだけの理由ではない。

眠気覚ましの音楽も遊びではないとかけれず。

11月半ばのとある朝、色々な兼ね合いがあり衝突し限界が来た。

完全な自業自得。

一度冷静になって電車で考え直したが戻る気にはならなかった。

 

自分でも悪いところにしか目がいかず、それを治す途中で挫折してしまったのだから救いようがない。

ニュアンスを変えれば己を知ったとも言えるかもしれないが潰れないだろうと思って簡単に潰れたのはやはり悔しい。

f:id:Imknto:20201130203547j:imagef:id:Imknto:20201130203534j:image
父親のコネクションで入ったのが運の尽き。

職探しの傍ら、部屋の断捨離を決行。

小学生の時からあった勉強机を解体し親方の家まで通っていた自転車も引き取ってもらいスッキリ。

 

行き先はただただ南へ

f:id:Imknto:20201130224941j:image

このコロナ禍でめっきり外出が億劫になったのは筆者だけではないはずだ。

職種が変わりそもそもの休みも減っていたため上がった出不精レベルを打破するべくリゾバエージェントに電話。

f:id:Imknto:20201130203551j:imagef:id:Imknto:20201130203441j:image

クローゼットで眠っていたキャリーケースとバックパックを引っ張り出し荷造り、ワクワクするこの感じは久々。

自分で初めて取る国内線のチケットはやっぱりLCC、ピーチ航空で一年ぶりの空旅。。

まずは石垣島を目指す…。

f:id:Imknto:20201130203522j:image

裏路地から入る安宿でもGOTOトラベルの恩恵は受けられ地域限定クーポンを貰えたので近くの南インドカレーが美味しいケララキッチンでディナー。

ケララキッチン石垣島
10-8 Misakicho, Ishigaki, Okinawa 907-0012
0980-87-5519
https://goo.gl/maps/u6pCmphSu8by3onS7

 

インド人のご主人と石垣出身の奥様で切盛り。

大阪から調達するスパイスらしいが送料が莫迦にならないらしいので自家栽培にも挑戦しているとか…。クルーズ船寄港時はインド、マレーシア系クルーで混み合うらしく懐かしい話も出来ゆっくりできた。

f:id:Imknto:20201130203501j:imagef:id:Imknto:20201227173956j:image

一度だけテンダーボートで来たことがある離島ターミナルから目的地の就業先ホテルがある西表島へ。

大原港に上陸しバスに乗りこむこと数分、視界は突然開け思わずOh my…と声が漏れた。

f:id:Imknto:20201130224704j:image

日本最南端の八重山郡竹富町、離島郡を総称してそう呼ぶが役場があるのは石垣島。

f:id:Imknto:20201130203505j:image

サトウキビの収穫シーズンが近いことを知らせる黄金色の花。

饒舌な運転手さんのプチ情報がまたおもしろい。

f:id:Imknto:20201130203509j:imagef:id:Imknto:20201130203554j:image

今の時期も20〜25℃くらいと暖かいが亜熱帯の気候は沖縄本土とは異なり多湿でイメージよりか肌寒い。

f:id:Imknto:20201130203708j:image

どこでもイリオモテヤマネコ推しの広大な島に大きなリゾートホテルは一つだけ…いや一つで十分。

人が住んでるエリアは一部で残りはジャングルとマングローブ。

 

自身3度目、これで最後と決めたリゾートバイトの舞台としては文句ないだろう。(写真はHPより)

f:id:Imknto:20201227175002j:image

船でも経験したウエイター、そして横目に見ていたハウスキーピング。

ベッドメイキングをする日が来るとは思いもしなかったがキレイに出来るとなんだか嬉しい。

そしてついつい誰に言われるでもなく部屋のカーテンも直してしまうのだった。

f:id:Imknto:20201130203712j:image

親方に口酸っぱく言われたことはしっかり胸に留めまずは真面目にしっかり仕事をすることから始めよう。

一年の区切りが迫る中、環境を変えあえて辺境の離島でリスタート。

広がる青い海の先には与那国島が浮かび、その先にある島は夢の海外、台湾なのだ。

 

続く

親方子方契約 陸地での新たな幕開け

f:id:Imknto:20201017210305j:image

台風の影響もあってかなんともパッとしない天気が続く10月前半。

すぐ暗くなるこの季節に生活は一変した。

 

インテリア業者、カーテン屋さん見習いとなり朝5時半に起きて親方自宅まで自転車を走らせる日々が週に6回。

土曜日はお客さんとの立ち合いが増え、祝日もまた同じ。

業界を上げて休日を増やす努力をしているようだが厳しい現実が。

f:id:Imknto:20201103191954j:image

朝6時から車を走らせ、7時には1件目の施工が始まる。

勝負は午前中で数軒周って資材センターに戻りその日の稼ぎを計算。

翌日の出庫を終えればもう夕暮れ、疲れ果ててすぐ眠りにつくそんな日々。

 

固定の休みは日曜日だけ、1ヶ月単位のバケーションを謳歌していたあの頃の自分からしたらこの働き方を続けれるか不安な気持ちだ。

f:id:Imknto:20201015204258j:image

宿題もあり睡魔と戦いながら翌日分の図面を予習。

何が、どこに、どう付くか(カーテンの話)を想像できるようにならなくてはいけない。

※写真はモデルハウス

 

まだ始まって1ヶ月といえど実感するのは手に職をつける難しさ。

だが、それ以上に感じるのは随所に見受けられる自分の弱さや情けなさだったりする。

 

毎日教えられたことをメモしてるが結局それらは技術的なものより社会人として出来て当然の基本的な部分が大半。

年を重ねれば怒られる機会は自然と減り、まっさらな状態で何かに取り組んだり覚えたりという事は少なくなるのかもしれない。

f:id:Imknto:20201010201335j:imagef:id:Imknto:20201015210959j:image

仕事を辞めて以降、鳥籠から脱出したかのように色んなところへ足を運んだ。

いつも新たな出会いがあり、一般的な生活を送っていたら見れなかっただろうなと思わせる景色も無数にあった。

f:id:Imknto:20201015203635j:imagef:id:Imknto:20201015203015j:image

そんな中で次第に興味、関心が絞られラッキー要素も重なり成り行きまかせではあるがキャパをあげたこの5年間。

バイトに派遣に色々やったし、畑や船で働く貴重な機会にも恵まれた。

環境を変えて得る新たな刺激は生きるモチベーションになったのは紛れもない事実。

f:id:Imknto:20201015231956j:image

嫌なこと、苦手なことから逃げたとしても行動してさえいればまたそこに新たな道が拓かれる。

それでいいと思うのだ。

f:id:Imknto:20201015232507j:imagef:id:Imknto:20201015203548j:image

しかし長所は手放しで伸びても、性質、気質といった精神的な短所はそう簡単に変わらない。

感覚的でかなり適当、確認すれば済むような小さなミスを多発し、思いこみで間違え、横着。

そして痛い目を見るお決まりのパターン。

 

自分でそういった弱い部分をなんとなく分かってはいたがいまだに同じことを繰り返しているのは失敗から学べていないということ。

f:id:Imknto:20201015232100j:image

そんな人間がこれまでなんとかなってきたのは心優しい廻りの人たちからのフォロー、そして若いから、経験が浅いという年齢的な理由で多めに見てもらえていたから。

自分の身は自分の腕、技量で守る職人業界では全く通用しない。

 

曲がったことが嫌いなthe職人タイプでズバズバモノを言う性格の親方とは10個年が離れているものの小さい頃から知る人物。

だからこそ遠慮なく目につく悪い部分を指摘しなぜダメか、どう改善すべきかを教えてれる。

元大工で仕事は一流、建具の仕事も引き受ける。

f:id:Imknto:20201103194137j:imagef:id:Imknto:20201103194330j:image

ミスっては怒られ核心をつかれる自分はいつも図星で反論の余地なし。

最近はそれが連日続き自分に良さがあるのかわからなくなるほどズタボロ。笑顔なし。

f:id:Imknto:20201015232920j:image

態度や姿勢、思考といった内面の部分でかっこ悪い、みっともない、ダサいと言われるのはきつい。

特に言い訳をしたり目が泳いだりするのは最悪。自分の言動で手を止め怒られていたら技術云々は遠い先の話。

 

ずっと子方では永遠に日給制で稼げない。

見てくれやファッションも清潔感があり地味なものをチョイス。

 

ハキハキ喋ってテキパキ動く。

面倒くさいと思うことほどちゃんとやる。

挨拶と返事。使ったものは元に戻す。

人の気持ちを考える。

 

このままではいつになってもどの分野でも一人前にはなれないとはっきり言われたがそれは自分でもわかっている。

仕事をアシストすることしか出来ない以上、凡事徹底ではないが準備、確認、片付けは完璧を目指さなくてはいけない。

f:id:Imknto:20201015233425j:image

フォークリフトで後方ヨシと言い出してから普段の運転でも確認するように。

鍵閉めや点検なども声を出した方がミスは減る。

 

新築という大きな買い物をしたお客さんの気持ちを考えて採寸、施工した方がいい仕事ができるだろう。

全てにおいて船での仕事に置き換えても同じことが言える。

 

不思議な縁

f:id:Imknto:20201017211555j:image

初めて月曜からフルで乗り越えた土曜日最後の一軒。

新居に越したたばかりのお客さん立ち会いでカーテンが取り付けられるか確認する窓枠の採寸作業時のこと。

とある一室、昔を懐かしむかのように壁に立てかけられた2枚のポートレート。

見覚えのあるバックグラウンドを背景に一本線入りの白いジャケットを着た女性が微笑み、もう一枚は同僚4人でポーズを決めている。

f:id:Imknto:20201018090945j:image

間違いない…Pクルーズの元船員ではないか。

採寸を終えいつものようにあいさつをして玄関を出る。

声かけるか迷った末、ドアが閉まるタイミングで相棒の右京さんのように一つだけつかぬことをお聞きしますが、、と切り出す。

 

軒先での数秒の会話だった。

一瞬疲れを忘れたのも事実。

共通の知り合いが船にいたりと、世の中意外とスモールワールドなのかもしれない。

思いがけない場所で船関連の良い出会いがまた増えた。

f:id:Imknto:20201018091254j:image

 

まとめ

コロナのせいにはしたくないが自分の立ち位置、居場所という意味で実家に戻り振り出しに戻った今、新たな見本とすべき型が隣にいる。

初の建築、建設業界、さらには同じ土俵に立って知る遠い父の背中。

 

気分がダウンになろうと夜には眠くなり気づけば朝が来てまた仕事で落ち込んでいる暇はなくあまりにも早い1週間に絶句しそうになる。

自分で決めたこと、、本音を言えばいつだって逃げたいし怒られる都度今日こそ辞めてリゾバ行ってやろうと思っているがもう少し頑張れば殻を破れるのではないかという少しの自分への期待も込めて。

 

10月末に26歳になりまた新たな挑戦。

できません、やれませんではなくどうしたらできるようになるかを考えて。

壁があったら超えていくのが男道だとすれば…どうにか踏ん張って頑張ろう。

 

 

何かあったとき役に立つ 7年ぶりの資格取得

f:id:Imknto:20200924091611j:image

悪あがきする残暑は姿を消し待ち望んだ秋の到来。

1番好きな季節であり、窓を開けて寝れる夜はなんと幸せな。

f:id:Imknto:20200924110238j:image

買い物の秋…近所のアウトレットでお買い得なニューバランスのトレッキングシューズ801を発見。

二足買うと値引きされるのでワンサイズ小さい色違いも購入、フリマアプリで転売を試みるも買い手つかず。

f:id:Imknto:20200924111457j:image

困っていたところ東南アジアラウンドを共にした友人が引き取ってくれて助かった。

それも買値と同価格で…もう二度と転売目的の買い物はしないと誓う。

 

話は少し遡り汗ばむ9月の第1週。

個人的にフォークリフト資格取得のため座学1日と3日間続く実技の計31時間コースに参加した。

f:id:Imknto:20200922161623j:image

なんでまたフォークリフト?と思われるかもしれないが理由は特にない。

きっかけは派遣先の倉庫で作業を共にする40歳バイトリーダーの一言。

フォークリフトは資格で免許ではない、なので更新もないからいいよと。

f:id:Imknto:20200924094346j:image

サングラスをかけたドナルドダックのようなキャラクターの服を愛する彼は昨年前職で資格を取得したそうだが現職場では自分たちと同じ作業をしている。

理由を聞くと、ここは狭く乗りづらそうだし会社独自の講習も受け直す必要があり面倒そう…納得。

 

確かに乗る乗らないは本人の自由であるし業種はある程度絞られるが選択肢は広がる。

最初の会社を辞めて以降、特にこれといえるような資格云々は取らず過ごしてきたゆえ、せっかく出来た時間だし取ってみるのも悪くないだろう…といった流れ。

f:id:Imknto:20200922153626j:imagef:id:Imknto:20200922161015j:image

久しぶりの座学はマニラの船員学校以来。

バイトリーダーにお借りした教本の予習も含めて1日10時間知識を詰め込みテストをパス。

名称はともかく力学がちょいとややこしい。

f:id:Imknto:20200922153622j:imagef:id:Imknto:20200922153629j:image

そして実技。乗って驚きの車重2.8t。

例えると大人のカバと同じくらい🦛

初日は確認動作や運転の要領を覚え、荷役が加わる2日目は倉庫内に設けられた試験コースの走行。

最終日は1tの重りを使用し力学の実践、そして最終試験といったステップを踏んでゆく。

 

ハンドル操作にガチガチだったのが乗れば乗るほど視野が広がる面白い感覚。

ただ自分の乗車時間以外は見てるだけなのは退屈で暑さと蚊が集中力を奪われる。

f:id:Imknto:20200922153636j:imagef:id:Imknto:20200922153632j:imagef:id:Imknto:20200922153645j:image

運転に慣れるのはかなり早かったように思う。

横浜や台湾の基隆といったお馴染みの港に着くと船内物資の入れ替えでフォークが動いているのを毎週目にしていたので動きは何となく頭にあったのも功を奏したかもしれない。

f:id:Imknto:20200922160949j:image

新たなチャレンジは刺激的で新しい国や港に行くくらい楽しい。

ここしばらく感じていなかったフィーリングだが夜型の生活が定着しているため9時〜18時半までぶっ通しの流れに疲れてしまった。

f:id:Imknto:20200922153641j:imagef:id:Imknto:20200922161618j:image

何はともあれ最優試験も無事合格し(基本的に誰でも受かるらしい)ペーパードライバーの完成。

デリバリーのお弁当が美味しかったのと色々あってフォークリフト講習事業を担当している台湾ヤマトの元副総督と色々話せたのが何よりの思い出。

AIとロボットに工場が占領される未来はもう少し先か。

 

f:id:Imknto:20200922161919j:image

現在お世話になっている派遣は9月をもって辞めることにした。

行くあてのなかった5月中旬、謎のシェアハウスやドローン講習体験と迷走していた時期に決まり助かったし辞める理由は正直見つからない。

夜食のカップ麺と菓子パンで溢れたゴミ箱とも横目に見る満員の喫煙所ともお別れだ。
f:id:Imknto:20200922161851j:image

迷ったが10月から心機一転、新築のインテリア、主にカーテンを取り付ける内装工見習いとして働くことに。

親方は自分が小さい頃から知っている人で厳密には違うが父親と同じ職場になる。

来月に迫った電気工事士の免許を取れれば照明や電動カーテンといったより万能型の一人前を目指すのが今後一年の目標。

 

丁寧に、面倒くさがらない、この経験は今後必ず無駄にはならないからと父と2人で行った焼肉の席で言われた。

煌くわかめスープがハイライト。

f:id:Imknto:20200924112807j:image

あの美しいソウルの立ち食いドラム缶焼肉をもう一度。

f:id:Imknto:20200924091955j:image

最終手段と思っていたコネを使うタイミングはここで良かったのか、絶対船に戻るという意味で派遣を続けるべきだったか。

見通しの立たない未来にダメ押しするかのように飛び込むサンプリンセスとシープリンセス2籍の売却ニュース。

数ヶ月前に親会社であるカーニバル社も船を手放しただけにいかに苦しい状況かが伝わる。(この写真はFBから)

f:id:Imknto:20200924095602j:image

ダイヤモンドにはサンプリンセスでワールドクルーズを経験したゲストやクルーも多くおり話はよく聞いていただけに無念だ。

船一隻にかける人数を減らすということはサービスの質に直結してしまうため出来ず、コストカットするには船を減らすのが不可避。

 

こんな未曾有の出来事がこの半年で起きているなんていまだ信じ難い。

f:id:Imknto:20200924085757j:image

生活から遠ざかる一方の船を想ってかAZMARAクルーズのスプーンをフリマアプリで見つけ即買い。

一度だけ韓国釜山で寄港が重なった記憶があり船は大きくなかったがラグジュアリークラスと推測、、世界各国の色々な客船グッズが集められたクルーズに特化したバーやカフェがあったら本当に行きたい。

f:id:Imknto:20200924085800j:image

下北沢の古着屋ではロイヤルカリビアンTシャツと運命的な出会いを果たす。

買う気満々だったが店内を周っている間に気分がダウンになり断念…そこはプリンセス。

 

こんな調子で気づけば船の話ばかりしてしまいそうで、ちゃんと話せるのはどうしても船がらみの人たちばかり。

地元に戻れば似た価値観の人はそう多くないというのも事実。

本当に来年の今頃、クルーズしていたら一体どんな気持ちでどんな写真、文面になるのか…そんな楽しみは日本から遠ければ遠いいほど喜ばしい。

f:id:Imknto:20200924091654j:image

前に進むとは一体どういうことなのだろうか、日が経てば自ずと前進しているとは限らない。

フォークリフトは後進の方が運転しやすかったり…。

季節の変わり目に迎える新たな挑戦。

そろそろ海を見ないとやり切れなさそうである。

 

10月も皆さんお元気で。

短くて長い下船後の半年 今の日常と心境

f:id:Imknto:20200821050954j:image

酷暑の8月。久しぶりに更新するブログ。

これと言って書く内容が似たような毎日の中に見つからず、以前のようなどこかへ行きたい葛藤も消え失せた。

その影響で表情が固くなったのかスマホの顔認証が動かないのでパスワード式に戻したほど。

 

いつも通り重い扉を開ければつんざくような機械の回転音と共に続々と段ボールが落ちる無数のレーン。

深夜の冷蔵倉庫は今日も大忙しで蛍光イエローのベストを着た社員さんがシーバー片手に走りまわる。

この騒音の中、耳栓していないと正気を保てなくなっている自分からしたら無線で会話してるだけでも凄い。

f:id:Imknto:20200821034414j:image

4ヶ月同じ作業していれば上達するのは当然でマネージャーに褒められることもある。

今月から始まった1時間の早出出勤はその証し。

 

同じ派遣会社の人たちを除く大半は一方的な顔見知りでこそあるものの話すことはない。

いつも結っている髪の毛を下ろしたら腰くらいまである人、いつも不満そうで何かに怒っているのか疲れているのか人相が曲がっている人、稼ぎたいからと毎晩早出のシフトを入れておきながら3日間来ない人…などなど十人十色。

日本に家族を持つ南米出身の仲良しママさん2人組とはこっちが知っているスペイン語を喋ったのをきっかけに少し話すようになった。

同世代は少なく親世代が多いのも特徴。

f:id:Imknto:20200821032001j:imagef:id:Imknto:20200821032054j:image

ドイツ映画 コーヒーをめぐる冒険の中で父がふらふらしている主人公の息子に言う「髪を切って、靴を買い、人並みに仕事を探せ」というセリフが忘れられないのはそこに反論の余地がないから。

印象は髪型と足元でほぼ決まる。

無造作に伸びた髪の人がある日、かりあげどこかスッキリした表情の日には思わず声をかけたくなる。

f:id:Imknto:20200821031319j:image 

スタークルーズにいた時こっぴどく言われ続けたグルーミングは大事だとここにきて実感。

クルーエリアのあちこちにあったなんちゃってバーバーがやたらと恋しい。

f:id:Imknto:20200821031156j:image

24時間ひっきりなしにトラックが出入りし納品を繰りす中で夜更に来る工場直送パン台車はちょっと見入ってしまう。

落ち着きのある青色に漂う疾走感(新幹線)。

力一杯押しつつ内輪差を踏まえて描く華麗な曲線は運転手のテクニック。その様は見ていて気持ち良い。

そして通り過ぎた後に残る微かな小麦の香りが後を引く。

f:id:Imknto:20200821034424j:image

作業が一段落する4時半にエナジードリンクを飲むのもルーティン化。1日1本は守る。

左は今働いているところのPB、みなさまのお墨付きシリーズ。

パッケージ破損や賞味期限切れなど訳あり商品の物販が開かれ初めて買ってみた自社ブランド商品。

普段ケースで流れてきて積むだけのモノとしか見ていないが実際に自分で口にする機会があるのは素直にありがたい。

 

6時。待ちに待った勤務交代。夜9時からの8時間労働が終わった。

休憩室だけでなく各フロアのあちこちにあるあまり響いてこないグループ創業者の名言壁紙。

ラインのスタンプにでもしたら良い。

f:id:Imknto:20200821040606j:image

疲れた体にはプロテインのご褒美を。

アメリカ製の武骨なデザインの割りにイチゴ味で飲みやすいAmazon購入品ゴールドスタンダード

f:id:Imknto:20200821035718j:imagef:id:Imknto:20200821043239j:image

外の気温はすでに30℃を超えその急激な気温差に耐え抜く40分のサイクリングがここから始まる。

照りつける朝陽を見て思い出す太陽は東から昇るという野球部を鼓舞する顧問の言葉。

今思うとなかなか当たり前なことに気づく東高OB。

埼玉東部、東武線、関東、東日本、東南アジア…西より東の方が縁がある気はしなくもない。

そんなことを考えながらゆで太郎の朝そば経由で帰路に着く週4の夜勤。

 

通勤路の景色 自宅〜倉庫間

f:id:Imknto:20200821043118j:image

カメラを持っていつもの道中にあるモノを撮ろうとこの夕焼けを見て思い立った。

夏らしい雲とのコントラストが美しい時間帯に家を出ると通り道にある巨大ショッピングセンターに立ち寄りがち、アウトレットもありこの後働くから理由をつけて小物買いがち。

f:id:Imknto:20200820082014j:imagef:id:Imknto:20200820082017j:image

地理的にトラックが頻繁に行き交うここ一帯。

オレンジとブルーの照明が混ざり合いまるでグラセフのワンシーンのよう。スマブラのフィールドとしても悪くないだろう。

不意に出会すONEやEVER GREEN、COSCOといったカーゴを積んだトラックは船を連想させる。

f:id:Imknto:20200821042033j:imagef:id:Imknto:20200821042255j:image

地元の卵自販機小屋は夜になると急激にノスタルジックな雰囲気に包まれ中に入るとジュラシックパークの世界観。

ちなみにここの卵めちゃくちゃ美味しい。

閉まって月日の流れが止まったような居酒屋の外観もお気に入りだ。

f:id:Imknto:20200821044727j:image

脳内をクリアにできるチャリ通。

おそらく今やれることはやっている気もするし、我慢の時なのは理解している。

ただ行きたいところにに行けず、会いたい人に会えない。それだけのこと。

f:id:Imknto:20200820082152j:image

変わりゆく時代に変わらない地元の景色に思うのは出るに出れない歯痒さのみ。

 

まとめ

f:id:Imknto:20200821043656j:image

家に着く7時

電気職人の父はとっくに家を後にし現場へ。浅草に行く身支度をする母は着付け師で2人とも働き者である。

暑い日の夜勤明けは特に情緒不安でため息しか出ないままシャワーへ直行。

何もかも嫌になり投げ出し逃げたくなるが自分だけ何もしないで殻に閉じこもっている訳にもいかない。

f:id:Imknto:20200819193009j:image

自分の洗濯は自分でやるし、家事も手伝い気まぐれで料理もする。あまり多くなかった家時間。

映画を観て、音楽を聴き、美味しいコーヒーでも淹れて月に1、2回理容院でかりあげられる陸生活にも普遍的な幸せがある。

f:id:Imknto:20200821045747j:image

今後、免許や資格を取り派遣もやめて職人の道へシフトチェンジしていくのはほぼ確定。

まだ先行きの見えないクルーズとは裏腹、見えすぎる親方提示の今後一年の育成方針プラン。

考えれば考えるほどに船は遠ざかってゆく。

戻れないか戻らないか、、そこに反映される自分の意思はたった一文字の差。

 

25歳最後の悩ましい夏はもう少し続きそうだ。