All in my head

1994年生。外資系クルーズ船の乗船クルーと言う名の契約社員。写真付き航海日誌程度に読んでいただけると嬉しいです。愛着のあるものに囲まれて暮らしたい。 コーヒーは深煎り、夢はワールドクルーズ。インスタ @imkntoで更新中!

ついに九州初上陸 / クルーズ船クルーの寄港地探訪 長崎

いつか行くだろうと思い続けて20数年、図らずともその時はやってきた。

人生初九州…長崎、いい響き。

中国から九州間はシーデイ1日(前日の夕方に出て、終日航海日丸一日、翌日の朝に寄港)と非常に利便が良く、当時は九州2ポート挟んでの5日間ショートクルーズ。

この辺の距離と日数の感覚は船での旅行ならではで,初めての人は戸惑うところかも。

終日航海日の翌日の朝、港への到着が近づきいつものように朝食の準備をしていると大橋出現。

①女神大橋

これを悠々とくぐっての入港。ロマンがあるじゃない!

香港の時もふれたが、レストランがある12階最後尾からの壮大なパノラマビューは仕事中の数少ない癒し。

そのために一旦、仕事の手を止めちゃんとテラス席へ移動してパシャリ。

クルーズ船を真上から見下ろせるレアスポットとあってインスタグラムに並ぶ写真はどれもすごい構図。名高い長崎の夜景と直進してくる流線型の光り輝く塊美。

変に聞こえるかも知れないが、乗ってる側からすると自分たちの船がどう進んでくか分からないので画面上で客観視するとまた違う見え方がある。撮影者の心理とかを考えるとさらに面白い。

橋を越えしばらくすると右舷側、洗練されたデザインのターミナルに停泊。

②松ケ枝ターミナル

滑らかな曲線に沿って隆起した建物とそれを覆う青々とした芝、その先に生える背の高い木々。

職場から見下ろしている段階でもう歓迎されている気分。植物は偉大だ。

内部では丁寧な観光案内が行われ、地図はもちろん、路面電車の一日乗車券も販売しており海外からのクルーズ船を受け入れる準備は完璧。周辺には出店も来て民芸品や雑貨などセンスを感じるチョイス。

同部屋のマレーシアンはここでよくガンプラやワンピースのフィギュアを買うポイント1。

③街へ繰り出そう

長崎は街と港の距離が近いのも非常に印象的。

観光地の選択肢も幅広く、慣れてくるとその日の気分で行先を決めれるように迷いはなくなる。 歩いても良し、路面電車も良し…利便もよく公共交通機関はお財布にも優しい、まさにクルーが喜び理想的な街づくり。

本当はよくないが寄港地の日は朝食抜くこともしばしば、糖分チャージのためにまずパン屋へ。

●Gaillard(ガヤール)  

ターミナルから歩いて10分ほど。

赤枠の外観、パンの小麦色が映える白を基調とした内装。いいね。大胆なラインのマップも観光客には嬉しい。

分かりやすく書かれたポップ、パンひとつひとつの重みに反比例するプライス。

安定のレギュラーラインナップに季節ものや新作もピック、種類多くて、どれも美味しいがBLTサンドはイツメン。 THEパン屋な冷蔵庫に明治乳業のアクアブルガリア置いてるのもグッジョブ。

何度寄港しても毎回足を運ぶ店こそが本当のお気に入り。帰り道にもう一回いくこともあるくらい好きなお店。

乗船中は曜日の感覚を持ち合わせてないので、何度閉まったシャッターだけ見て帰ったことか。その分開店しているだけで嬉しいのだ。

ガヤールの地図にある大浦天主堂もこのエリア。

世界遺産になったからなのか、入館料1000円はあまりにもビジネスライクな気もするが仕方無し。

日本に現存する最古のゴシック調の教会で美しいステンドグラスは国内ではなかなかお目にかかれない。

大浦天主堂脇の細い坂を登った先で小休憩。

● 南山手レストハウス

高台からの景色はジブリ映画に出てきそう。ここでさっきのパンを一口。

●グラバー園

花々に囲まれた異国情緒溢れる洋館 旧グラバー住宅。

幕府より正式に居住を認められたイギリス人商人が住んでいたのがこの地、建物の佇まい、雰囲気は時代を超えてたくさんの人たちを癒してきたのだろう。

手入れも行き届いており落ち着いた空間でゆっくりできる。

明治維新の近代化を目指すムーブメントが生まれた長崎港と船を稲佐山バックに一望。

夜はライトアップされ夜景も見たいが残念、その時間帯私たちは海の上…。

お次は新地中華街方面でちゃんぽんハンティング。

一番最初に食べたのは江山楼の特製ちゃんぽん。本場のスープはとても濃厚で後出しの白飯オーダー。

その後も訪れる都度、違う店に行き食べ比べたがどこもやや動物系のクセ強め。それが美味しいんだけど飽きずに食べ続けるなら結局リンガーハットが無難なのか…

修学旅行先としても人気の長崎、学生たくさん。親父に借りたデジカメで自分も京都、奈良で色々撮ったのを思い出す。

思案橋周辺の寂れた感じ、張り巡らされた電線の東南アジア感共にたまらない。

長崎の若者の県外への流出率は日本の中でも高く高齢化に拍車をかけているとオーストラリアで知り合い長崎に帰ってきた友人が言っていた。

彼は現在、五島列島の漁師と提携し、魚のオンラインでの販売、PRをして地域に貢献している↓

https://store.shopping.yahoo.co.jp/sushi-katsugyo/

オーストラリアで知り合った別の友人(長崎出身)に強くおすすめされたのが老舗のカステラ屋さんだ。

●福砂屋本店

1624年創業。お勧めされて以来、ここ一択。優しい甘さに固めのザラメ、2切れ入りのキューブカステラがありパッケージも可愛いので下船するクルーへのお土産にも喜ばれる。

極論、契約期間の6ヶ月は毎日が旅行、ゆえにお土産文化を忘れかけるがこれ送られたら超嬉しい。福砂屋の分店は浜町商店街にもあるのだが本店の住所、船大工町に惹かれる。

長崎には三菱の造船所もあり船、港との関連は今でも続く。

坂道を越え歩きに歩いて辿り着いた亀山社中跡地と坂本龍馬のブーツ像。

明治時代にブーツ姿はさぞかし目立っただろう。未知との遭遇、ださい、ふさわしくないなど罵声を浴びることもあったかもしれない。

周りの目を気にせず自分がいいと思い貫いたスタイルは間違っていなかったと時代が証明している。

●日本二十六聖人記念館

豊臣秀吉によって西坂の地で殉教した26人のキリシタン。彼らはその後カトリック教会によって聖人とされるのだが…

見学中はっとしたのはこここそが、NYで友人に連れられて観たハリウッド映画「沈黙」の舞台ということ。

当時は教科書に載る隠れキリシタンの話程度の知識しかなく長く感じ(実際長い)上映中、寝てしまったのだ。

展示された映画の分厚い台本に書かれた"Silence "の文字見た瞬間、数年前の記憶と繋がった。

ザビエル直筆の手紙。

神の有無を題材にしており、あまり本を読まない人間だが、思い立ち遠藤周作の文庫本を読んでみると.…頭に情景が浮かび、劇的に面白いではないか。

原作、映画、ロケ地とこんな作品の楽しみ方を1つでもできたのは大きい。

一際目を引く建築の聖フィリッポ教会も是非セットで。

路面電車に乗って浦上教会と平和公園へ。

広い公園に寄贈された世界平和を願う彫刻たち🕊

他にも出島や眼鏡橋、炭鉱として栄えた軍艦島へのツアーなど日本史にゆかりのあるオプションが豊富。

キリスト教伝来、鎖国、貿易、開国、明治維新、原爆被災地…ディープすぎる。海外からの文化の往来を限られた時間でも想像以上に感じれて大満足。なかなかロマンがあるじゃない。

良い時も悪い時も締めはコーヒー。

●TAFT

オランダ坂近くにあるビルの二階。クラブの音量でジャズが流れるこちらの喫茶店。

少しとっつきにくそうなマスターと苦めのサイフォンコーヒーはくせになる。しばし無になり気持ちをリセット。

こうしてショアリーブを満喫し、職場に戻りカオスのBBQナイトへ挑むのだ。

毎回帰船すると、次の長崎が楽しみで仕方ないのはなぜだろう。

時間ないけど出来ればもっと奥の方に行ってみたい、五島列島にも、島原といった潜伏キリシタンの歴史も気になる。 流石に遠いな、、今度ゆっくり…あれっ国内旅行もありじゃない?素直にそう思えるようになったのは長崎がきっかけだ。

船で行く九州の冒険は続く。