All in my head

1994年生。元客船クルーの航海日誌 / インスタ@imknto はリアルタイムで更新中!

空港から港へ久しぶりの海外、さあ船に乗ろう

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桜も散った3月の終わり。

今年で28歳になる筆者の門出。

長いこと眠っていたパスポートと船員手帳を手にいよいよ出国の時。

 

地元からバスで向かった羽田空港国際ターミナル。

しかし1〜3のどのターミナルで降りれば調べるのを忘れていた。

このミスは国内外問わず何度もやっているのに、、学ばない…。

 

迷う事は時として楽しく、その過程で見つかる何かが結果的に面白かったりする。

だがターミナル間で迷うのはシンプルに時間の無駄。

ググった結果第3ターミナルと判明。

 

閑散としたターミナル内。

メールで添付されたチケットを無事にゲット。

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●海外の空気感、トランジットのトルコ、イスタンブール空港

 

少ない乗客のほとんどがヨーロッパへの乗り継ぎだろう。

初めてのトルコ航空、中東系の美人CAさんはまるで広告。

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出発直前の自販機で購入したストレートティーが驚くほど美味しくて。

 

機内は横3列貸切。

機内食付き、11時間半のフライト。

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夜明け前、朝5時イスタンブール上空。

久々に目にする海外の光景を窓越し目に焼き付けた。

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煌びやかな夜景の街並みとは対照的な闇夜に浮かぶ濃ゆい橙色の三日月。

真っ黒な海にまとまりなく浮かぶ夥しい数のタンカー、漁船。

 

艶やかで一際大きなモスクのサイズ感は出国の数日前に訪れた都内のジャーミー(モスク)とは比べ物にならないのだろう。

膨らむ妄想。

 

無数の街灯がアリの巣のように拡がる小道を照らす。

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乗り継ぎのイスタンブール空港到着。

これは、デカい…。

驚きを隠せない空港のキャパシティ。

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早朝にも関わらず見たことない数の便が分刻みで発着する。

同じトルコ航空、荷物そのまま。

トランジットは2時間でしっかり時間余ったのは成長。

自分へのご褒美にスタバへ。

品揃え豊富なサンドイッチ。

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久しぶりに英語で注文、脳内で円換算出来ない通貨。

トルコはいつかゆっくり行きたい。

受け取ったカップの名前はkentel。

きっと発音のせいだなと反省。

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さあ後はロンドンまで4時間、もう一眠りでもすればヨーロッパ。

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しかし濃霧で遅れる出発。

機内でしばし待機。

するとアナウンスもなく周りが続々と離席するのでCAさんに質問。

どうやら一度は全員機内を出ないといけないらしい。

言って欲しいな。

 

●乗船目前、ヒースロー空港にて待ち受ける試練
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満席のフライトを終えロンドン、ヒースロー空港に到着。

結果2時間以上遅れ。

パスポートチェックには長蛇の列。

よっぽど時間に追われているのかガンガン割り込む一部の人々。

早朝から苛つく大多数、とても不穏な雰囲気に包まれている。

 

有人と無人の二手に別れたイミグレーション。

日本のパスポートは幸い無人のマシンを通すだけだが肝心のマシンがなかなか気分屋な様子。

先行く人をどんどん弾いている…。

同い年くらいであろう日本人らしき男性は何度も試すが失敗、苛立ちながら有人の大行列へ。

その背中に漂う悲壮感と焦り。

 

いざマイターン…。

パスポートをかざす、しっかり弾かれもう一度の表示。

大丈夫、想定内だ。

確かに時間はかなり押しているが今は関係ない、もう一度。

 

願いが叶ったのは3度目。

改札を通過しこれで少しは遅れを取り戻せると思った矢先…。

羽田で預けた荷物がなぜか出てこない。

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待つこと1時間半、これは初めてのパターン。

ラゲッジロストの電話番号もらっても電波ないし、電話借りようとしたら断られ。

今日乗船出来ないと次は2週間後。

 

他のレーンを探したら普通にあった!!何のアナウンスもなく変わるラゲッジレーン。

言って欲しいな。

どうやらヨーロッパの空港は現状、コロナでの減便や賃上げのストライキなど不安定な労働環境でかなりよろしくない状況にあるらしい。

海外の洗礼ではないが手元にあるだけマシと思おう。

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出口にてSky Princess Crewのボードを掲げるポートエージェントの女性を無事発見。

サウザンプトンまでは高速で1時間半。

思ってたよりか近い。

知らない土地はやはりワクワクする。

 

殺風景な牧場を横目に筆者を含め3人。

追い越し車線をかっ飛ばすフォードのバン。

1人はイタリア人のギターリスト、もう1人はコロンビア人のウエイター。

そこまで盛り上がるネタがある訳でもなく、ありきたりな会話でその場をやり過ごすには少々長い道のり。

寝たふりでもかます

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サウザンプトンの看板で高速を降りる。

可愛らしい木造の一軒家が1列に立ち並び、市街地には学校やショッピングセンター、IKEAも出現。

 

ふとしたタイミングから話に加わっていた運転手のエージェント、唐突に指差す先にある墓地。

そこはなんとタイタニックの犠牲者が眠るとか…。

更に盛り上がりづらいトリビア仕入れたとこでコンテナポートに到着。

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リアルな英語を耳にするのは久しぶりとかの次元ではなく、聞き取れないブリティッシュイングリッシュの発音。

震えてきた。

いよいよ船の全貌が視界に映る。

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あれ、これはけっこう大きいよな、バグるサイズ感。

330m、東京タワーとほぼ同じ。

ターミナルにはエンバケーション(乗船)を待つ長蛇の列、そしてそのほとんどがホワイトご老人。

野球で例えるならここはメジャー、クルーズのいわば本場でこれから彼らの写真を撮るのか。

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その瞬間から仕事モードに切り替わる。

高鳴る胸に落ち着けと言い聞かせる意味で一服。

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エンバケーションが2年ぶりだなんてまるで嘘のよう。

乗船前最後の検査をも陰性でパス。

いよいよ乗船、一歩一歩踏み締めるギャングウェイ(港から船にかかる渡り橋)。

船を目にした安堵の気分なのか、込み上げてくる興奮からか自然と笑みがこぼれた。

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Hello, Welcome aboard!』の声が近づいてくる。

笑顔で出迎えるフィリピン人セキュリティ。

お〜ジャパン!コンニチワ〜とってもフレンドリーで気さくなな彼らの一挙手一投足に当時のダイヤモンドプリンセスでの日常が蘇る。

2回目の帰ってきたんだ…。

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クルーオフィスへ向かうクルーエレベーター(ブリティッシュイングリッシュではリフト)でフィリピン人マネージャーにピックアップされ無事チームに合流。

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こうして羽田からの長旅を終えついに乗船の時を迎えた。

正直なところ前乗りからのロンドン1泊させてくれてもいいじゃない…。

 

待ち侘びた、未知との遭遇が続く半年間。

カリブ海シーズンを終えマイアミから大西洋を超えヨーロッパにやってきたスカイプリンセス。

アメリカ〜ヨーロッパの行き来は大手のクルーズ船では頻繁にあり特に珍しいことではない。

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ゲスト2800人を迎え入れポルトガルリスボンそしてスペイン、カナリア諸島へ出航。

海外から海外クルーズ、新たな冒険の始まり。

国内脱出 待ち侘びた吉報

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あの日から2年が経った2022年春。

気づけば久しぶりの投稿になってしまった。

西表島でのリゾバから北海道での帆立養殖の手伝い、大手町でのワクチン接種会場運営バイトなど転々とした後、縁あって静岡の伊東にたどり着いた昨年夏。

伊豆高原にあるバリ風リゾートホテルでアルバイト。

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穏やかな気候と豊かな自然は南国の雰囲気。

都心からのアクセスもよく、幅広い世代に喜ばれるサービスは口コミで広まり忙しく過ごしていた。

https://www.andaresort.jp/

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1Kの寮を拠点に新たな生活。

シフトの更新で月日の変わり目を、新たなコースメニューの発表で季節の変わり目に過ぎる季節を感じるのだった。

ただこれといって特に記事にするような出来事もなく。

時たま出かけては数枚写真を撮り加工するが、文面にする言葉が出てこなかった。

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検温とマスクが必要不可欠な世界で夢見る乗船。

それに必要な幾つかの書類は既に有効期限が過ぎてしまったので再取得。

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レストランから見える相模湾。

天気が良いと伊豆大島を一望。

ゆっくり進むタンカーを見つけ脳内でプリンセスの船にすり替えてみるが思い描けない輪郭。

どれくらい大きかったかのだろう。

もう正直分からない。

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最近乗った船といえば帆立漁船だ。

八雲の漁師、碇さんファミリーに大変お世話になりました。

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沖縄の離島、珊瑚のいる海、極寒のドス黒い北海道の海、温暖な相模湾。

気づけば海の近くから離れられない体質に。

どこの海であろうと晴れた日にはクルーズ日和だなとつぶやいてしまう。

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いつかは客船に戻れると漠然に信じていても、それを口にすることはなく、自分の中で消化するしかないほど再乗船は非現実的に思えた。

 

●Return to sailing…晴天の霹靂

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長引くコロナ禍に負けず前を向くため。

年内GW明けまでに進展がなければクルー生活にピリオドを打つ。

そんな胸中で迎えた早咲きの桜が花開いた3月。

仕事前、職場の近くにあるラーメン屋へ向かう道中、何気なく開いたメール。

自然と足が止まった。

見慣れないメールのタイトルと共に続く英文にじっくり目を通す。

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急な空きがフォトポジションでうまれたが興味はあるか、もしあるのなら最短でいつから乗れるか教えてほしいという内容。

しばらく音沙汰無かったのに。

サプライズ好きなシンガポールの人事部。

断る理由は見当たらない。

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その当日職場に相談、急で申し訳ないが働けるのは月末までになるかもしれないと伝えた。

 

●Confirmation...乗船確定

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正式に乗る船が決まったのはメールが来てから3日後。

イギリス、サウザンプトン乗船のスカイプリンセス。

コロナ禍で船を手放し投資した最先端技術、メダリオンクラス搭載のロイヤルクラスのひとつ。

 

これは現実なのだろうか。

 

突如出現した眩い未来、整理しきれない脳内。

まさに願ったり叶ったりの展開なのだけれど。

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思い返せばこの道を選んだのはもう4年も前。

飛鳥Ⅱに書類で落ちたところから始まった船員としての進路。

ずっと憧れてきた300mオーバーのメガシップ、アジアマーケットを越えるという目標。f:id:Imknto:20220526184951j:image

どちらも満たす形だ。

自身初ヨーロッパ、航路はまるで違う世界かのよう。

3000人以上のイギリス人ゲストを相手にする。

日本マーケットしか知らないのは紛れもない事実。

長年目指してきた英語環境の究極はまさにここ、ジャパニーズもやれば出来るんだ。

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地元のアウトレットでもしもの時のため購入した新品スーツケースを開封。

しかし久しぶりすぎて手が止まるパッキング。

必死に船内での生活を思い返す。

ヨーロッパの春、北欧はまだ寒いのか。

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ダウンジャケットを着込み白い息を吐くイングランド、プレミアリーグの観衆が浮かぶ。

しかしスペインはアフリカにだいぶ近い。

掴めない土地勘、季節感。

 

分からないって楽しい。

 

荷造りは楽しい旅の瞬間の1つだ。

ひとまず何となくのイメージで必要そうなものを詰めこむ。

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とはいえ問題はやはりパンデミックだろう。

無人の船内を忘れることはない。

2度とあのような事が起きないように。

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ウイルスとの戦いは今後も続き、不穏な世界情勢と深く関わるクルーズ業界。

しかしそれはいくら考えても仕方のないこと。

 

今は自分が所属するフォトデパートメントでどれだけ頑張れるか。

数あるクルーズラインから理由はどうあれプリンセスクルーズを選び、乗船を楽しみにしているゲストをいかにハッピーにできるかが大事。

 

会社が苦しい時期を乗り越えれたのは乗船を楽しみにフューチャークルーズにデポジットしてくれた彼らの存在があるから。

そんなゲストなしでは成り立たないビジネス、感謝の心を忘れずに。

もうすぐ始まる真新しい体験。

想像するだけで胸が躍る。

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伊豆に別れを告げ実家に帰省。

携帯は一時的に解約し、地元の歯医者で検診。

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ちょっと断捨離したらもう出国72時間前。

最後は猫に挨拶。

2年間しまいこんでいた色んな感情が爆発するには少々時間足らずだ。

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あの時以来のPCR検査も無事陰性。

メールに添付される大量のファイルをコピーし1つずつチェック。

 

忘れ物があってもダイヤモンドなら何とかなったが今回は話が違う。

荷造りを終え最寄り駅から空港へ行くバスに乗り込む。

 

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準備は整った。

続く。

 

荒波日帰り旅 晴れ間を願う波照間島

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春を告げる…今さらではあるがなんと良い曲だろうか。

自粛続きの閉塞感に包まれた世界を切り裂くエモい歌詞に颯爽と駆け抜けるメロディ。

スローテンポなファーストテイクverはスピーカーよりもイヤホン、ヘッドホンで夜じっくり聴き入るが重くならないのが魅力。

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救いのない緊急事態宣言解除後の現状。

我々の唯一とも言える希望ワクチンの壊滅的な普及スピードを踏まえれば、先日発表された年内のPクルーズ中止は当然と言える。

Sクルーズ時代の同僚で観光地バリ島に住む友人はホスピタリティ系の仕事が全くないためコーヒーなどドリンクの路上販売を始めLike👍を押せば、結婚し守るべき存在増えたフィリピンクルーカップルの幸せそうな写真にはh

Heart💖をタップする。

皆それぞれ選んだ道を進んだ先にまた新たな春が来る。

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記憶は少し遡り時を戻そう。

『せっかく八重山にいるのだから行けるうちになるべく行かな』という西表島在住20年のボスの言葉をきっかけにこれまで西表から由布島、竹富島、小浜島、石垣ときた。

そして今回は西表の南に位置する日本最南端の有人島、八重山ライフのエンディングにふさわしき島波照間編。

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ただ波照間はそう気軽に行けるものではない。

最大の理由はフェリー欠航率の高さだ。

石垣のゲストハウスフレンズ御一行は晴れていても強風のため船が出ず結果的に4泊することに…最後は貨物船に乗って戻ったという。

時間に追われたくないゆえ波照間は泊まりで行きたかったが当日の天気が相当あやしい。

こっちは飛行機、むこうはバイト。行けても帰って来れないリスクは覚悟しよう。

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前夜祭はえいこ鮮魚店で。

リーズナブルな値段で新鮮な地魚がお腹いっぱい食べられる幸せなお店。

https://goo.gl/maps/wVfVtwPXZ3aDviA7A

当日あまり寝付けず朝6時起床。

まず安永観光のホームページから運航情報をチェック。

https://www.aneikankou.co.jp/

石垣〜波照間◎

天気予報の波の高さから諦めかけていた気持ちは再燃、船出るのなら行かねば。

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ふだんよりやや長めの船旅1時間コース。

風の影響で序盤はやや揺れるな程度だが西表を超えたあたりから船の心配をするほどの縦揺れが襲う。

手すりをたどりながら乗務員さんが前に座っている乗客の安否を確認し後部席への移動を勧める光景は初めてだった。

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船酔いしやすい人へのアドバイス

⚫︎前の方が上下に大きく揺れるのでなるべく後ろに座ること。

⚫︎船乗る前にあまり物を食べないこと。

⚫︎深く腰かけるよりか気持ち膝立ちで波に自分が乗ること。

クルーズ業界ではジンジャーエールが効くと言われているが信憑性は定かではない。

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ターミナルに到着すると宿やレンタサイクルのピックアップ車が数台。

島独特のスローライフに浸かった私たちは後で決めようと優先するはお手洗い。

するとまさかの数分で足早に退散し残ったのは助手席にペットの鳥を乗せたおじさんの一台のみ。

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あまり呂律がまわっていない気もするがかける曲が非常に良いのでオッケー。

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レンタルショップクマノミでおじさん(二日酔いひどめ)の勧めもあり電動自転車を選択。

ちなみに鳥はこの日初めて家の外に出したらしいがパニックでかわいそうだと言うことで以降はお蔵入り必至。

ぐだぐだ出発の筆者たちはなぜかお使いを頼まれ近所の売店で酎ハイを買ってからチャリ旅スタート。

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どんより空の下、500人の人口を考えても小さめで静かな集落を散策。

離島はどこも小中学校が同じで高校から石垣で寮生活する流れが大半らしい。

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カメラを向ける見知らぬ観光客にこの優しさよ、、島はいいな。

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沖縄の離島では冬に収穫期を迎えるサトウキビ、製糖工場の住み込み仕事の募集がある。

海好き、酒好き、日焼け気にならないの3つに該当すればきっと楽しめるはず。

https://ja-sato-kibi.okinawa/

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遊泳禁止のペムチ浜の楽しみは生い茂るジャングルを抜ける細道。

ザクッザクという足音と共に木々の背丈が低くなりパッと視界が開けビーチが広がるるあの感覚はクセになる。

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一度でもヤギの可愛さに気づいてしまうといくら低脂肪高タンパクでも喉通らない。

波照間は他の島よりヤギ多い気がする。

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老朽化している星空観測タワーはプラネタリウムも現在故障中らしいがここでは本物を楽しめるので悲観することはない。

南十字星を含めた満天の空が見たければ狙うは新月。

月が明るいと星は見えないという西表仕込みのライフハック。

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断崖絶壁に鎮座する日本最南端の碑。

その遥か彼方には船員手帳を必死に取得した地フィリピンが浮かぶ。

ここ一帯足場悪いのでサンダルでは無理しないように。

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お昼時売店は1時間お休みするこの島で営業してる飲食店を探すがテイクアウトでは物足りない。

しかもこの後はインスタで見たニシ浜でウミガメと泳ぐのだから最低限のエネルギー源に加え映え要素も欲しいところ。

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そんな願いを全て叶えるお店パーラーみんぴか
https://goo.gl/maps/TCvscubWfDVk1Mt47

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資生堂パーラーより先にパーラーデビュー。

人気はカキ氷だが筆者苦手…風が気持ちいいお座敷でカレー&コーヒーのコラボなだけでもアゲなのにシェフは筆者がニンニク好きなの知ってるのか。美味!!
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飲み口の厚さ、すり鉢状の深み、色まで素晴らしいマグにオーガニック穀物コーヒー(ノンカフェイン)は食物繊維豊富。

お腹にも優しいこのお店、そりゃもうお店オリジナルステッカー2つ購入。

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ハッピーな気分で店を出るとあれ、なんか晴れてきてません!?
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これが噂の波照間ブルーを眼下に望む。確かに青さは別次元かも…。

ちなみにニシ浜のシュノーケリングレンタルショップはクマノミおじさんの弟氏が経営。

https://goo.gl/maps/AqRPa35QnsSLWm916

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入口から見て左奥、かつ満潮の方がウミガメ見れる率高いとか。

まる1時間泳ぎ結果は2ウミガメ!!横で泳ぐとかではなく逃げるのを追っかけた感じだが目標達成に変わりなし。

無料のシャワー場には石鹸があり大変助かる。

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シュノーケルを返却し一服してると三味線CDデビューしたおじいさんが出現。

弟氏が太鼓を叩き歌い踊りしてたら帰りの時間に。

なんと素敵な1日だろうか、、帰りにクマノミ近くの売店にて波照間島の波照間さんが作る泡波を購入。

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おかげさまで無事帰りの安永観光が来てハッピーエンド。

帰りは行き以上に揺れボミットする人もいたけれど、、筆者は全然平気。。。

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石垣に戻り西表でお世話になった自転車を畳む。

なんなら波照間に持ち込むべきだったのでは?なんて思えばクマノミとの出会いもなかったはずなので考えない。

ピーチ国内線では自転車(スポーツ品)4000円で持ち込めることを知れたのが今回の収穫。

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夜はダウンタウンにてクマノミおじさんがご好意で紹介してくれた行きつけ居酒屋石垣ブルーへ。

お店のご夫婦に紹介で来たというととても嬉しそう。

つけにしといていいよとおじさんは言っていたが次回まで大切にとっておこう。

https://goo.gl/maps/eetkgofMhfb84vS17

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つまみが美味いゆえお酒がすすむ、、島豆腐のステーキに泡波コンボがハイライト。
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1日を通して不思議なまでにうまく物事が運んだこと、予想出来ないローカルな人たちとの縁。

思い返しながらハンモックで就寝を試みたがどうも落ち着かない。

いつかコロナの頃はヤバかったな、苦労したけどここに来てから楽しくなったなとビール片手に笑い飛ばせる日が来るのを信じたい。

ブルーな気分の日には美味しいものと良質な音楽が特効薬。後は早く寝よう。

八重山諸島での思い出を糧に筆者の進む道の先は気温差30度…北の大地北海道だ。

レンタカーで行くおーりとーり石垣島

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春の訪れというべきか冬が来なかったというべきか。

気づけば2021年は季節感とは異なりながらも刻々と進んでいた。

3ヶ月間の西表島を拠点とする八重山諸島生活を無事終え帰途につく最中、思い返すのは毎日目にしていても全く飽きることのなかった海の青と現地で会った心優しき面々。

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南国のポカポカ陽気から一転しダウンを着て久しぶりに蔦屋書店へ。

POPEYEや&Premiumと同じくらい好きな雑誌がTRANSIT

洗練された写真の質と量は旅行ジャンル雑誌界の中で異彩を放つ。

常にこんな写真が撮れたらなと思いながらページをめくっている本誌の記念すべき発刊第50号は青色をテーマに国内を巡るもの。

過去となった瞬間瞬間のイメージを回想しノスタルジーに浸る一時は旅行者にとっての喜び。

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青と言えばもう一つ、ハマっている韓国ドラマ青い海の伝説

沖縄で観始めたのもまた乙な人魚と人間の恋が時代を越えて繰り返されるラブロマンス。

 

今回はこれから本格的に観光シーズンを迎える石垣島の観光地について。

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とある日の朝7時半。

西表島、上原港にて朝一の船で石垣に行こうと思いきやターミナルが閉まっている。

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今日は欠航か?こんなに天気良いのに?数十人がソワソワしながら開店を待つ不思議な光景。

今日の担当者誰?から始まり直電する地元民を横目に石垣とは比べものにならない西表島コミュニティを感じる。

どうやら寝坊してしまったらしくチケット売り場には長蛇の列ができていたが運航に問題はなし。

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石垣港に着き具志堅用高さんの銅像には目も暮れず市街地へ。

さよこのサーターアンダギーはサーターアンダギーの概念を覆すフワフワ食感。

https://goo.gl/maps/64zzgNrcwSi8Xt9H9

 

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口がもうコーヒーになっている筆者はモーニングなら喫茶海坊主

木目調の店内にはヨット関連のグッズが飾られ暗さが丁度良い。

WiFiもありゆっくりでき隣では豆も買える貴重なお店。

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カフェならクラッチコーヒー。

クラッチコーヒーではレンタカーが借りられるのでテイクアウトしそのままドライブにいくのも良いだろう。

テリヤキチキンのホットサンドは美味。

実際借りたのはパジェロではなくデミオだが…音楽をかけるトランスミッターまたはポータブルスピーカーがあると準備いいなと褒められること間違いなし。

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まずは島最北端にある平久保岬灯台へ。

山道を抜け海岸線を北上する。

1時間のドライブは交通量も少なく運転しやすいが緩やかなカーブの連続、、どこかと違ってヤマネコをひく心配こそないが飛ばしすぎには注意しよう。
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視界を埋め尽くす石垣ブルー、晴れたことに心から感謝したこの日。

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30分ほどここで風を感じながら目と記憶に青色を収めた。

駐車場にはお手洗いと自販機があるのも助かる。

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スーパーやコンビニのない西表生活だが商店に並ぶパンは美味しいものばかり。

弁当や惣菜と共に石垣で作られ高速船で郵便などと共に離島へシッピングされる。

そんなパンの美味しい島においてレンタカーを借りたら足を伸ばすべき ISHIGAKI LABO

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https://goo.gl/maps/zdigzbTi482o122N6

平久保岬から南下し山沿いへ伸びる一本道。

店の佇まいはあまりにも謙遜的でもし知らなければ容易に通り過ぎてしまうだろう。

フルーツサンド、ベーグルそして食べ応え抜群の硬めフランスパン。

水分少なめで噛めば噛むほど香りが広がるので明太フランスなどソース系のトッピングが染み込む計算されたハーモニー。

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食パンも焼き時間が重なれば購入可能。

石垣に遊びに行った同僚がお土産に買ってきてくれた時は飛び上がるほどの嬉しさ。

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パンを買って出発すると程なく野底岳(マーペー)登山道入口が見えてくる。

標高282mは石垣島で2番目の高さ。

車で8号目まで行けるのでトレッキングは30分ほどなのだが道は狭く結構な勾配をロープ伝いに登っていく。

よっぽど履き慣れたサンダルでない限りは避けた方が無難だ。

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木々をかき分け頂上に近づくと開けた岩場に出る。

そこからの景色は言うまでもなく素晴らしくここで小休憩がてらさっきのパンをいただこう。

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地図上では徐々に北から南下し西へ移動している。

次の目的地米子焼工房シーサー農園を目指す道中にあるのがとんかつ力。

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夫婦で切り盛りする店内は心地が良くアットホームな雰囲気。

島生活で久しぶりに手料理を味わった気分になり心身共に大満足。
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Tonkatsu riki
https://goo.gl/maps/JsfDTNpQur9actpt5

 

間もなく到着するも本来であれば制作体験やお土産なども買えるがこの日は休業中。f:id:Imknto:20210321214125j:image

だがシーサー農園はフリーエントランス!!!泣

無事インスタ映えで有名なクセ強シーサーの数々と対面できた。

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もはや現代アートな笑顔のシーサーたちが広大な敷地に鎮座する圧巻の景色。

運営サイドにこの場を借りてお礼を言いたい。

https://goo.gl/maps/HvRT7mwUKrkoAPVKA

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最後のお目当ては石垣観光の王道にして、クルーズでのショアエクスカージョンツアーでも大人気。

そう川平湾のグラスボート。

思えば今回も船に乗ってまた船乗るのかよと思っていたあの頃とデジャヴ。

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結論から言おう、間違いなく一見の価値ありだと。

種類豊富な珊瑚が生き生きしておりそこを住処とする鮮やかな熱帯魚たちは全く見飽きない。

コロナ禍の影響でこの日の便は結果的に貸切状態。

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担当ガイドさんもまた凄いのだ。

素人目には何の目印もないように思える海において海中の様子や湾内の景観を頼りにちゃんと珊瑚スポットまで操縦しては小気味よく解説が始まる。

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本当に好きでやっているのが声のトーンのみならず素振りや私たちの無知な質問への対応からも感じなぜか嬉しく思う。

The only way to do great work is to love what you do...ジョブズのスピーチが頭をよぎる。

最後にはなかなか見れないというウミガメを見るサプライズもあり30分の船旅を終えた。

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楽しい一時を過ごしダウンタウンに戻った頃にはまたお腹が空いているのはなぜだろう。

ゆらてぃくで地元の食材を買って調理するも良し、ユーグレナモールで一杯やるも良し。

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JA Farmers Market Yaeyama Yuratiku Market
https://goo.gl/maps/LYgkroR3aLhovt8HA

 

ホテルが無限にあるかのようなこの島で縁あって今回の石垣滞在で毎回お世話になっていたホステルをがこちら。

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Hostel Sunterrace Ishigaki
0980-87-5619
https://goo.gl/maps/2Cvp2UnqYfU5QQSK8

港から近くモダンな内外装は日当たり良好なデザイン。

広々としたオープンスペースのリビングとキッチンは中長期の滞在にも向いている。

特に水回りは今まで泊まってきたどこよりも清潔◎。

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時にはホステル裏の野球少年が3人を見つけ文字通り塀から飛び込み参加。

去年のパリーグ新人王である西武の平良海馬投手は石垣出身だったり。

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まとめ

かなりボリュームのある内容にはなったがそれだけ見所が多いということ。

石垣でゆっくり周り海でのアクティビティも加えれば2日、3日に分けよう。

さらに竹富、小浜そして西表となると…1週間くらいは正直欲しいところ。

おーりとーりは方言でようこそ、いらっしゃいの意味で今回の滞在を通じて石垣、八重山の人たちのローカルな優しさにたくさん触れ以前より笑顔が増えた気もする。

旅行自粛モードの葛藤がありいつも上手くまとまらないのだがこのブログがきっかけに旅先で素敵な景色や出会いががあれば大変嬉しく思います。

 

最後まで読んでありがとうございました。

優しい気持ちになれる日帰り旅 小浜島

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陽の温もりが何とも心地良い2月上旬の石垣島。

静かな住宅地を抜け早まった日の出が照らす港へ向かう真っ直ぐな道。

ゆっくり焦らずがモットーなはずなのに前回同様、出航時間に追われ小走りなのがどこか悔しい。

朝8時の高速船に乗り石垣港から30分。

この日の目的地は八重山諸島中央に位置する小浜島

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横目に見える竹富島を懐かしむ時間すらあたえずグングン進む安永観光

石垣〜西表間の1時間が基準の筆者にとってはあっという間。

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港に着くとすぐ向かいにレンタルショップが数店。競合してる感皆無。

車はアウトオブ眼中、中型も免許がないとなると残る選択肢は自転車、電動自転車、原付。

小浜島のレンタル屋さん結さん特製マップを手に現在地からの大まかな島の外観とモデルコースの説明を受け2時間あれば周れるそうなので言われた通りにし出発。

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石垣で滞在している宿の方から借りるは原付、そして可愛いヤギの赤ちゃんが名も無いビーチ付近にいるという情報を得ていた。

それはつまりuntitled…GDの曲にもあったななどと思いつつそ旅は始まる。

まず視界に飛び込んできたヤギの赤ちゃん(写真上)をこれがそれ?と疑問に思いながら写真を撮っていたが話し合いの結果子供ではないと判断。

しばし周りを見渡すと木陰に母ヤギと寄り添い合う可愛さマックスな子ヤギが3匹も。

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名も無いビーチへと向かう道中には結構な数の買い手の無いペンションが。

ビーチの景色よりも白がくすみ廃墟待ちかのような家々の方が遥かに胸に残りトボトボと路肩に停めた方を見るとカラスが朝食のクリームブリュレを強襲しているではないか。

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南の島で平和ボケしている自分が悪いのだろう…反省。嗚呼クリームブリュレ。

全然話は違うがバカリズムのOLネタで出てくる犬の名前がクリームブリュレちゃん。

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失意の中、西表で働いてるホテルと同じ系列が運営するヴィラスタイルのリゾートホテルへ職場見学。

ゴルフコースが広大すぎてなかなかホテルにたどり着かず道を間違えてるのかと思ったほど。

ビーチエリアにはミニバンガローにオシャレな海の家、本の読める日陰スペースなどとても充実。

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巨大シャコガイの灰皿にビーチの砂。前にジャングル後ろにベンチの100点に近い喫煙所。

普通にいつか泊まりたいと思ってしまったリゾナーレ小浜島でした。

Hoshino Resort Risonare Kohama island
0570-073-055
https://goo.gl/maps/t7E6CuyyppCLbEXe8

ここで1時間使ったのはハプニングというより必然か。レンタル延長の一報を入れる。
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リゾナーレから島の中腹にある集落へ伸びるシュガーロードからの美しい眺め。

青と緑のコントラストに起伏のある一本道と電線。余計なものはいらない。

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サトウキビの収穫も半分以上終わった様子で道の両脇には見渡す限り青々とした芝がそれも深めに生えている。

路肩に原付を寄せ芝に降り立つ一歩目がなだらかな傾斜になっておりそのままダイブ。

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贅の極み。

芝とハンモックと浅い眠りは人生の中にあるチープな幸せの代表格。

瞑想モードに入り目をそっと閉じると風の音が次第に意識をかっさらってゆく…がふいにさっきのクリームブリュレを思い出しすぐ立ち上がって原付旅続行。

波照間でもそうだったが鍵は盗られるより失くすリスクの方が高いので差しっぱなしにするよう言われる。
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3時間でもギリギリフラグが立ちはじめ急ぎ足で西表方面へ飛ばすと青すぎる海が見えてきた。この道が自転車だと本当にきつい。

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ゴールである細崎(くばざき)ビーチの青さはちょっとレベル違う。

そして普段生活している西表を一歩外から引いて見た時その大きさ、強さに一種の畏れを抱いてしまうほど特別な場所かもしれない。
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奥にはマンタのオブジェがのった展望台があり堤防で釣りを楽しむ人の姿も。

超平和な雰囲気のビーチを背に港へ来た道を戻るのであった。

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原付とは便利な乗り物だとつくづく思う。

アップダウンをものともせず移動時間は削りたいが景色も楽しみたい…そんな願いを叶え普段運転しない人でもこの交通量なら安心なはず。

実際運転したのはインドネシアのバリ以来…今思うとよくあそこで走ったな。

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Bob's Cafe
https://goo.gl/maps/xYY2uw9YgpF5HoFS9

レンタル屋さん結から数軒先の3階。

港を一望しながら至福の一杯。つまみに島野菜のピクルス…無敵。ハンバーガーとポテトでお腹を満たしようやくクリームブリュレから解放された。

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大岳(うふだき)にある展望台からの壮大な景色は動画向きか。

船の時間まで余裕があったので集落を散策していると広い民家に暖簾を発見。

地元のおばあちゃんハンドメイドのサータアンダギーに初見のオリオンビアカクテル。

五感で味わう南国の味と空気はチルが過ぎる。

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うふだき荘
https://goo.gl/maps/fezqyFWxTw9r81Vt5

客足が減った今でもこうして営業しているお店はいつも以上にありがたい。
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石垣、竹富、小浜、西表それぞれが纏う異なる空気感。

血の気が騒ぐような高揚感もあれば自然の力を間近に震え鳥肌がたつこともある。

1日の終わりを迎えるのが嬉しいような悲しいような、そんな素直な感動に出会えたら嬉しく思う。

同じ時間軸にいながら異世界にいるような感覚を八重山諸島で是非体験してほしい。

 

小春日和の出会いと別れ 竹富島

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過ごしやすい天気に加え休日が増えた島生活の折り返し。

今まで通りだったら西表島はもちろん、国内リゾート地に行こうなどとは考えもしなかっただろう。

立ち止まった末に選んだ道は気持ち半ばで上手くいくわけがなく。

ランナウェイ先として結果的に西表の地に辿り着けたのは非常にラッキーだった。

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そこまで思えるようになったのは自分を取り巻く非日常な環境が想像を超えてくるから。

この島で出会った人、コミュニティそして圧倒的な自然の景色…どれをとっても素晴らしくまるで新たな世界への扉を叩いたかのよう。

一連の元を正せばコロナの恩恵なのかもしれない。

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寮の裏にある中野ビーチ

超大型連休はそこのクリーンアップに参加したところから始まった。

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晴天の下ビーチを自然な状態に戻すための漂着ゴミ拾い…やりがいしかない。

紐にくくったブイは引きずると重いが浅瀬を歩くと勝手に浮くのでとても楽という画期的発見。
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本隊は石垣からの方々で巨大スピーカーから流れる琉球民謡。

三味線の音色、石垣産リュウキュウイノシシは西表のに比べてくさみがズゴイから食べないという休憩中の話題、近海を進むオレンジ色の南西海運のカーゴ船。そして仕事終わりのブルーシールアイス。

どれも最高に沖縄を感じる。

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忘れられない60分間の航海
契約が1月末までだった先輩派遣組の見送り。

社員さんも含め皆個性があり親しみやすい…初日に書いた自己紹介文は食堂にしばらく掲示されるのだがそこから得る情報もお互い多くあり声かけや話題は比較的スムーズ。

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離島なゆえ出来ることや行く場所、食べに行くお店さらには交通手段も限られているため誰がどこにいるかはすぐ分かるのもここならでは。

休み何したらいいか、どこのツアー会社で、何が美味しいか、シーズンは、どこで安く買えるか…賢く生きるには人と知り合い会話することから。

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送るつもりが一緒に石垣島へ行くことになり送られている上原港17:30発石垣行き最終便。

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ちょうど夕暮れ時にさしかかり強烈な西陽がさす頃。

大きなしぶきをあげ進む船の後方窓無し席で夕陽を背に影になった山並みが遠ざかって行く。

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この出来過ぎた状況にどんな音楽を合わせようかと考えつつ近づく自分のターンを想像していた。

船に乗っていると船に乗っていた時を思い出してしまうのは船乗りの性かもしれない。

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心地よい風に吹かれ大きな揺れもなく石垣港到着。

石垣で西表を先に出た友人と合流するところまで非の打ち所がない移動だった。

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夕食作りのため立ち寄ったスーパーかねひでで良い響きの泡盛を見つける。

船大好きか。

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翌日。朝一で竹富島へ。

八重山諸島を代表する観光地であり古来の街並みを守る珊瑚は隆起して出来た島は石垣港からわずか15分という優れた利便性に加え運行する船も気持ち大きい。

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本来ならば水牛車のピックアップ車両が待ち受けているが現在休止中。

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石垣寄港時のクルーズツアーでも川平湾か竹富島かというほど大人気のアクティビティなだけありお腹を出して寝るすっかり野生を忘れた姿を見れるのも今だけか。

車で島中心部まで送ってもらいママチャリ旅スタート。

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小中学校は立ち入り禁止なので不審者は校門で一枚。白靴下のみ小学生っぽい。

石垣と赤瓦にシーサーの集落よりも気になる砂の道は時として自転車に牙をむく。
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なごみの塔は建築を楽しむ場所のよう。登れません。

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インスタ映えスポットとして人気の西桟橋。

中心の集落から10分ほど。海まで真っ直ぐ伸びる桟橋が出現。

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脇には公園くらいの小さなビーチ。

島民親子が遊ぶ微笑ましい光景を横目に観光客撮影舞台入ります。

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透き通りすぎて海面が四角い粒々のタイルで出来てるよう。
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元は水が豊富な西表島に水田を作るための港として作られた歴史があり眼下に小浜、その奥に西表を望む。

夕陽スポットとしても有名らしいが先を急ぐ。

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コンドイビーチへ向かう道中にはリゾートバイトしている身にとっては少々辛辣な看板が。
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やっぱり島は裸足にサンダルまたは島ぞうりか。

NBAのナイキソックス、デザインはもちろん左右非対称でめちゃくちゃ良いですよ。

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星砂海岸では木にかかったブランコでチル。

実際星に見えるのは正確にはプランクトンの死骸だなんて私は信じない。

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けっこうな距離の未舗装道をガタガタと抜け噂の高級リゾートホテルへ向かう。

島の声をきいた結果か景観は竹富島使用に。値段は別として。

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余裕持っても3時間あればゆっくり島一周可能とこのコンパクトさも観光客受けいい理由。

レンタサイクル竹富に自転車を返し隣にあるちろりん村で船の時間まで食事休憩。

石垣の地ビールやマリブスムージーなどアルコールの種類豊富で喫煙可◎
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ちょっと前まで大荒れだったのが嘘のような南国の春らしい1日。

この気候で放牧された牛さんはさぞ美味しかろう。

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待ち時間に手を出した竹富港にある絵本星の王子様。

文字多くて読み終わらずタイムアップしたのが強いて言えば心残り。

ここ数年2月には何かと変化がある。

スタークルーズ、プリンセスクルーズでのコントラクトの始まり、そしてコロナ…今年は離島でのバケーションといった具合に。

楽しいだけが人生ではないが素直に楽しいと思える時間を過ごすのは大切なこと。

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コロナが落ち着いたら是非、石垣島そして八重山諸島に足を運んで欲しいと空港〜港間のバス運転手さんが悲しそうな表情でおっしゃっていた。同感…。

そんな日がいち早く来ることを願うばかり。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

住めば都 真冬の離島生活

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新年の始まり。

毎日報道される新型ウイルス感染拡大のニュースは都心部から遠く離れた南の島であっても他人事ではない。

働き出した当初は関東、関西からのツアー客で賑わっていたホテルも日に日に閑散としていった。

客単価の高い年明けは一時的に増加したものの…今や人影もない厳しい現状が続く。

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緊急事態宣言の影響

ホテルの稼働が落ちれば自然とそれに関連する業者に影響が出てしまう。

水牛で有名な由布島や観光、ツアーアクティビティを運営する島の旅行会社も緊急事態解除予定の2月前半までサービスの停止が相次いで発表された。(撮影時のみマスクを外しています)

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商店の掲示板に由布島での記念撮影スタッフの求人が…。

急募で出ておりバイトかけ持ち案が頭をよぎったが寮から車で片道45分は到底通える距離ではない。

一度自分の足で現地を視察し満足したので万事休す。

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甘い物欲しさに立ち寄った島内浜辺の茶屋。

少々硬めながら良い角度の木の椅子にもたれ前から波の音、そして後ろからはエスプレッソマシンで手際良くコーヒーを淹れる音に挟まれる至福の時。

泡盛を使用したジェラートやアフォガードに手作りケーキで小腹を満たす(さっきソーキそば食べたけど)。

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ゆっくり周っても2〜3時間あれば十分楽しめるサイズ。

今年は丑年。コロナ禍の世の中でも水牛のように一歩一歩進んでいきましょうと噛みながらも言い切った水牛使いのお兄さんナイスです。

また浅瀬に立つ電柱も潮の満ち引き次第では映えるが要は天気の良し悪し…再開待ち遠しい株式会社由布島でした。

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限られた交通手段である石垣〜各離島ルートも一時的に減便。

もうこれは仕方ない流れだろう。

さらに旅する冬の寒波は九州まで到来し鹿児島では積雪を記録。

沖縄も二桁を切る手前まで温度は下がり冷えた海水で魚が仮死状態になるほど…。

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薄着で上陸し震えていた筆者はオンラインでユニクロをオーダー。

寒さのピークより数日遅れて到着し一安心。新年祭ありがとう。

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5000円購入で送料が全国無料になるのでステッカーを選び微調整、、、ここ数年のコラボと言い品質といいパブリックイメージは刷新されたと言えるだろう。

佐藤可士和さんのロゴの話は長くなるのでさておき…ヒートテック、ウルトラライトダウンシリーズは日本の冬に欠かせないアイテム。

 

遅れてきた冬休み

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良くも悪くも言えるが1月の休みは増えに増え自分の自由時間は有り余っている。

天気の良し悪しによって左右されタイムマネジメント力。

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雨が降れば1日家に。晴れた休日は1時間以上かけて石垣に行くことも。

住民票を移していれば島割で往復約1500円、ない筆者を含め一般は3500円…決して安くはない。

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中毒性たっぷりな南国特有の雰囲気。

西表を出て石垣で働く人も少なくない。

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道を歩けばファミマに出る石垣島は西表経験者からしたら大変魅力的。

タコライスとオキコパンが作るアップルパイはマストバイ、、美味しい。

マックスバリューにドンキ、マックとモス、空港に行けばスタバ…結局のところ無い物ねだりである。

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石垣島にも徐々に詳しくなってきてはいるがまだまだこれから。

島を出る時までにはまとめれたらと思う。

本題は西表島に戻り、春先から旬を迎えるパイナップル畑。

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その先にある赤い瓦屋根の建物が寮で周りに何もないのが改めて分かる図。

起伏がある地形が功を奏し一望できるここは穴場スポット。

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寮の前に停まっていた軽トラ。ここはマニュアルの軽トラ、軽バンが錆びつきながらも大切にされている。

野生ではないであろう花を久しぶりに見て驚きとりあえず写真💐

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実家に眠っていた父の折りたたみ自転車も日の目を浴び心なしか輝いている様子。

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中野ビーチ星砂ビーチは寮から歩いていけるきれいなビーチ…といいたいところだが漂着したプラゴミが目のつくとこに散乱。

例年、冬は海流の影響で増加傾向になるそうで大半が台湾や韓国など近隣のアジア圏から流れ着く。

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台湾北部、基隆港の場合は雨が多い立地条件が重なり、ゴミが下水や川から流れ海への合流地点でそれらが堰き止められている光景をたびたび目にしていた。

当時特別驚きはしなかったが実際に漂着した現場を目の当たりにすると残念に思う。

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月に一回ほどボランティアを募って各ビーチのクリーナップを実施しているが手付かずの場所も。

脱プラスチックは真剣に取り組むべき課題。

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青い空と海、そして赤瓦。色相環で対をなす色同士が伝統的にお互いを引き立て合う。

生活の一部として家屋のみならずバス停やパブリックトイレにも使用されるいうことは実用性にも優れているのだろう。

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無人のホテル裏のプライベートビーチ月ヶ浜は独占状態に。

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海なし県で生まれ育ち、海で遊んだは人生でも数えれるくらい。

さらに乗船中は海に入るなんてライフジャケット必須の緊急事態。

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それらはもう今や昔…海開きしたある日の仕事終わり。

元フォトグラファーは同僚の映え写真を夢中で撮っている。

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思わず息を呑む美しい瞬間の数々は船上ライフに負けずとも劣らない。

たまにふと来るべくしてこの島に来たのかと思うほど西表は素敵な島で、日本最後の秘境などというキャッチもあながち嘘じゃない。

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国内問わず旅行を控える風潮が強いこのご時世。

正直、島に一時的に住んでいるからと言って自由気ままに遊んでいていいのか自問自答する事もある。感染対策をして住民への配慮を払いつつ今いる環境を謳歌するのが理想的か。

 

気持ち新たに本年も当ブログをよろしくお願いいたします。