All in my head

1994年生。元客船クルーの航海日誌 / IG @imknto はリアルタイムで更新中。

日進月歩のフェアトレード / コスタリカ 🇨🇷

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学生時代に野球をやっていた筆者。

物心ついた時から左利きでグラブ(グローブ)をはめるのは右手。

人指し指は浮かせ親指と薬指、小指で潰すのではなく開閉する型を好んで使っていた。

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突然何の話…。

それから数年後、初めて一眼レフカメラ(Nikon-d5300)を握った時のこと。

手首を固定し軽めにグリップ、人差し指はシャッターを押すため浮かせたまま。

まんまグラブと同じ!

左手はレンズに添えるだけ。

右足を少しオープンにして構えると自然とセットポジションになるのだ。

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導入のネタ切れ。

メキシコを出発したとある日の終日航海日。

窓越しにはワンピース作中で尾田さんが描くような雲が鎮座。

南下するに従って気温も一段と上がり、心地良い風がデッキを吹き抜ける。

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今回は最初で最後の寄港シリーズ①コスタリカ編。

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国旗🇨🇷の青は海と空と希望を、白は国土と資源と平和、赤は情熱と献心と愛国心を表している(諸説あり)

映えるトリコロールカラー、既視感の答えは微笑みの国タイランド🇹🇭

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コスタリカとはスペイン語で「豊かな海岸」。

コロンブスが黄金の装身具を身に着けた先住民を見て「コスタ・デル・オロ(黄金の海岸)」と名付けたことに由来するとか。

その後、黄金が産出しないことがわかり、「コスタ・リカ」に改めたそう。

勘違いは誰にでもある。

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PUNTARENAS

太平洋に面したコスタリカの海の玄関口プンタレナス。

船からギャングウェイ(桟橋)に踏み出した一歩目、眼下に広がる眩しい2層の青色は忘れられない。

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港街を数時間散策してコスタリカを語るのはナンセンス。

なので今回は基本的に抑えておきたい情報と豆知識をグーグルから引用。

自分が感じた事も交えて書いていきます。

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◎エコツーリズム大国

美しい海岸、火山に熱帯雨林と大自然に恵まれた国土を持ち、海抜0mの平野から高度3000mの山地まで多彩な地形が広がる。

熱帯雨林気候、サバンナ気候、温暖湿潤気候などが混在している希有な土地柄で、地球上の全動植物種の約4%が生息すると言われているほど豊かな生態系を維持している。

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国内電力需要のほとんどを水力発電を軸に風力、地熱発電といった再生可能エネルギーで賄っているのも驚き。

ジュラシックパークの舞台となった島もコスタリカにあるとか。
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◎軍隊を持たない国

1948年、内戦が終わりコスタリカは軍隊を廃止。

さらに「積極的永世非武装中立宣言」を発表し警察官ですら銃を持っておらず、徹底的に平和を守っているとのこと。

中米=治安が悪いイメージがあるなかで比較的治安が良いコスタリカ。

人より鳥の方が怖そうな面持ち。

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国民性が温厚で、物価が割安、交通のインフラが発達している、温暖な気候といった面から比較的住みやすく海外からの移住者も年々増加傾向にある。

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◎世界でもっとも幸せな国

 

地球幸福度指数(Happy Planet Index)」で不動の一位を誇るのがコスタリカ。

難しい言葉の羅列…幸せ云々は北欧一強かと思いきやまた違う物差しがあるようで。

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国民の生活への満足度や、環境負荷などから「国の持続的な幸せ」をランキング形式で表したものらしく、平均寿命に加え住民一人当たりの環境負荷指数が指標になる。

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人間が本来あるべき姿で、自然と共存しながら生活している地域が良しとされ毎年コスタリカがトップ。

ちなみに2位はバヌアツ、3位はコロンビア。

日本は日本は57位、アメリカは108位(152か国中)だそう…最下位はカタール。
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内戦終了から国の予算を軍事ではなく、社会福祉や教育、環境保全に投じてきた歴史が報われた形と言えよう。

今回のブログを書くにあたってコスタリカについて調べるまでこんな素敵な話を筆者は知らず。

寄港した時ももちろん知らなかった。

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グローバルなこの時代、視野を広げ地球の反対側にも目を向けていこう。

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国全体に民主主義やサステナビリティ(持続可能性)の考え方、フェアトレード思想というものが深く根づいているのもまたこの国の特筆すべき点。

学校教育でも、連帯や平和の価値を教えることに力が注がれているとか。

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ラテンアメリカの中で最も協同組合が多いのもコスタリカ。

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他の国の農業は、スペインからの独立以降も大地主制が主流だったのに対し、コスタリカは個々に独立した小規模農家が協同組合を作り、大規模農業と市場で競争できるモデルを構築してきた。

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◎美味しいコーヒー豆がとれる国

中米で最も早くコーヒー栽培に着手したコスタリカ。

安定した日照量と降水量、適度な気温、そして火山灰による豊かな土壌。

栽培品種はアラビカ100%(珍しい)、グレードは標高で分けられシングルオリジンでコスタリカがあったらほぼ高値。

素材は最高、焙煎と抽出があえば絶対的に美味。

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CICAFE、コスタリカコーヒー協会によってコーヒー農家への技術指導が行われ、ハニープロセスやアナエロビックといった精選方法の豊富さは魅力。

多彩なフレーバーで差別化を図るのが昨今のロースターのトレンドともウェルマッチ。

 

付加価値の高い豆を小規模農家が生産するムーブメントがコスタリカの強み。

そういった生産者と継続的に公正な価格で取引(フェアトレード)していくことが大切。

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プンタレナスに寄港したこの日はさっきも出てきたカタール開催のW杯、グループリーグで日本がコスタリカに負けた翌日。

ドイツ、そしてこの後スペインにも勝つのだけれども。

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それもありお気に入りの日本代表06年W杯キットを着て外出。

この年のアディダスキットははどの国も最高。

ランチに入ったプンタレナス現地レストランでちょうど、前日のゲームの話になり日本良かったね(うちに負けたけどドイツに勝つなんて)という会話に。

すると地元チームのサポーターのおばあさんがプンタレナスFCのユニフォームをプレゼントしてくれたのだ。

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いきなりのサプライズに、何も返せるものがパッと浮かばず。

シャツにはシャツを!と慌てて着ていた(ちょっと汗ばんでいる)シャツを手渡す。

ギリギリフェアトレードが成立。

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サムライブルーからプンタレナスチームカラーのオレンジシャツに身を包み散策続行。

これで良いのだろう…喜んでたし?

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港に戻るとひとり黙々とチキンを焼く笑顔が素敵なおばあさん。

浜風に漂う肉の香りに誘われ購入、なぜか日本語が片言話せるではないか。

理由を聞けば長い話になるということで。

体に気をつけて、元気でねと言い残しお別れ。

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こうして調べながら振り返ると興味しか湧かないジュラシックパークの舞台、コスタリカ。

 

強風のなか、素敵な出会いがたくさん。

中米途中下船の旅、次回運河とズレータ(元ソフトバンク、ロッテ)の国パナマ編🇵🇦

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。