梅雨入り間近の2023年初夏。
突然だが長きに及んだ船中心の生活に別れを告げた。
窓から入る光を満喫し実家の猫とたわむれ、各国で仕入れた豆を挽きハンドドリップする幸せな時間。
これが無職…また一から検討する今後の進路。
話は巻き戻り2022年、11月中旬。
スカイプリンセスを下船し単身インドでの休暇を終えた。
よくインドに行った人はインドに呼ばれたなどと言う。
筆者もそんな気がしなくもなかった故、向かったがちょっと時期早々感が否めない。
健康なボディで帰国できただけ良しとしよう。
ひとまず会社からの知らせでは次乗る予定の船はオーストラリア、シドニー乗船のマジェスティックプリンセス。
オーストラリアをメインにクルーズしてから北上。東南アジアの島々を経由し太平洋へ。
ハワイから長いシーデイを超えバンクーバー、アラスカクルーズに突入したところで任期満了…。
そんな航路があるのか、、どんな6カ月になるのか期待していたところ。
人事から届く一通のメール。
ある程度の覚悟は出来ていた。
この時期のローテーション変更はあるある。
ダイヤモンドに乗れますか?
ついにきたか…。
もう少し早く再開するはずだったダイヤモンドはどういう訳かキャンセル続き。
断る選択肢もありそうなニュアンスの質問だがこれもまた神様のいたずら。
San Francisco → San Diego
ダイヤモンドプリンセス再開の行き先。
アメリカ西海岸カリフォルニア州、サンディエゴ。
ダルビッシュが所属するパドレスのホームタウンびしてーそしてWBCでも使われた素敵なボールパークのある街。
何度経験そても苦手なのが荷造り。
やはり船に来てからあれがないと後悔するいつものパターンだった。
3カ月あるはずのバケーションを1ヶ月半で切り上げ前回同様、新大久保にある韓国美容室ミラクルで散髪とパーマ。
ワンオペのセムさんにまた半年後と言い残し。
サンフランシスコからサンディエゴ空港までは3時間。
空港からクルーズターミナルは目と鼻の先の近さで着陸時の夜景に見覚えのある船を目視で確認。
パームツリー、乾いた風、心なしか寂れたダウンタウン。
リトルイタリー通りに面した前乗りホテルのテラスからの夜景は知らない世界の入り口。
この広いアメリカ大陸、広いカリフォルニア。
なんと数少ないアメリカの友人がサンディエゴ在住というラッキー案件。
初めての土地にローカルガイドがいるほど心強いことはない。
チェックインして洗顔だけ済ましディナーへドライブ🚗
サンディエゴ民おふくろの味、Phil's BBQ
+1 619-226-6333
https://maps.app.goo.gl/QAfuoQgc4jLqYHkAA?g_st=ic
フォークとナイフでは手強いので手でアメリカンにいただく。
濃ゆいタレに合う酸味の効いたコールスロー。
近くに語学学校があるらしく韓国人いっぱい。
2次会はサーファー行きつけビーチ沿いのローカルバーガー、Hodad's
Hodad's Ocean Beach
+1 619-224-4623
https://maps.app.goo.gl/QQZWRD9EhriSgnSe8?g_st=ic
締めとして念願のIN N OUT BURGERに来たのにお腹が限界。
やむなくTシャツだけ購入。
大満足の時間を過ごし解散、後日船にビジターで招待。
しかしここのバーガーは最後まで食べそびれたのでした。
翌日に乗船を控えた深夜ノック音が。
怪しいので放置していたら再来。なんとまさかの相部屋。
それもインド!これも何かの縁か。
乗船当日、同い年のウクライナガールも加わり船チームと合流。
Welcome Back と言われまさにその通りだと痛感、当時の惨劇を知るのは私だけ。
みなが本当の笑顔の写真はこれが最初で最後になるとはこの時知るはずもなく。
ゲスト気分で浮き足立つまま船を散策。
アプリ、メダリオン関連のオーシャンフロントが新設されフォトギャラリーのスペースは半分になったり少なからず変化もある船内。
サンディエゴの夜景を眺めながら入るお風呂♨︎
夜空は君への滑走路〜と口ずさみながらひっきりなしに離着陸を繰り返す飛行機。
2年前、我々クルーが下船してからもオフィサーやエンジン、セキュリティなどは人知れず残り続けメンテナンスをしていたのが見てとれた。
仕事とはいえ大変ありがたい。
色んな感情が込み上げる出航前夜だった。
約1000日。
横浜で全乗客の下船を見守ってからもうそんなにたったのか。
Time flies,,,と言わんばかり時間は飛ぶように過ぎ。
新たなスタート。ボンボヤージュ