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1994年生。元客船クルーの航海日誌 / IG @imknto はリアルタイムで更新中。

プノンペン/悲惨な歴史と今後の可能性 カンボジア

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カンボジアの首都プノンペンアンコールワットのある街シェムリアップとそこから日帰り旅行含めて3泊4日。もちろん目的はアンコールワットだがプノンペンでとてもショックキングな歴史があることを知った。今から約40年前の1975年に共産主義の思想を受けた1人の独裁者が国の実権を握り、大虐殺を行い人口の2/3を失ったのだ。

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トュールスレン虐殺博物館 (通称 S21)

Tuol Sleng Genocide Museum @Phnom Penh

70年代のカンボジアの痛々しい歴史を余すことなく見れるのがプノンペンにあるこの博物館。元は校舎だったが独裁者ポル・ポトクメール・ルージュにより収容所として拷問、処刑に使用された。2年9ヶ月の間、14000〜20000人が収容され生還できたのは9人だけという…拷問器具が展示されどのように使用されたかなどが事細かに書かれている。また亡くなった人たちの多くはまだ若くモノクロの写真から睨むかのような鋭い視線は今でも鮮明に記憶している。遺骨の部屋を目にした時は言葉を失った。いま自分の置かれている状況がどれだけ自由で平和であるかを再確認できる場所でした。とても写真を撮れる雰囲気ではない。

時間の都合上、シティから少し離れたところにあるキリングフィールドには行けず。ここも処刑と死体が遺棄された場所でツアーだとだいたいトュールスレンとセットで組まれている。

つい数十年前に自国で起きた歴史が今や観光地となる感覚は日本人にとって完全に理解できるものではなく国に与えた損害は計り知れない。世界中から人が訪れ、心を痛め、過去から学びこのようなことが起きないよう発信していけたらいいなと思いながらここを後にした。この日は口数が減るのは仕方ない事。

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国立博物館は伝統的な建築と建物の色が素敵。

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信じられないほどビールが安い。シティでの食事は完全に観光客向けで値段は少々するが味は挑戦的なエスニックな風味がしないので東南アジアの中では味付けが日本に近く食べやすい。

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子猫がかわいすぎるパノラマメコンホステルからはビルの最上階からメコン川が一望できおすすめ。

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出発前日にホステルの前にあるチケットショップでシェムリアップ行きのバスチケットを購入し当日は同じ場所でピックアップ。レストランも併設していてご飯がふつうに美味しいし、バスが着てもテイクアウトできるようにしてくれる優しさ。数個のホステルを周りピックアップしながらバスターミナルへ。

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シェムリアップのバッパーは一泊600円くらいでプールと朝食つきというコスパの良さ。並びにはパン屋やカフェなどおしゃれな店も多いが道は舗装されていない。

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どこまでいっても韓国のラーメンは安定してうま辛い。

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日本では両替できないカンボジアの通貨リエル。米ドルが普通に使えるので持ってたら両替する必要なし。自国の通貨はインフラで価値はほとんどなく買い物のお釣りが数セントがリエルになる。コーラ1本をたまったリエル札数枚と交換できる感覚。

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なんでも売ってるドンキホーテ的な存在のアジアマート。ばらまきお土産はここで決まりだ

シェムリアップはもちろんカンボジアでは観光客が極めて多いためほぼどこでも英語が通じるのが衝撃だった。飲食、サービス系は当たり前かのように英語で話しかけてくる。街を歩いていて目にする半分以上は外国人とりわけ欧米系が多い。アンコールワットという絶対的な観光産業がある以上、彼らにとって英語というのはなくてはならない商売ツールなのだろう。過去の清算といったらおかしいが、今は隣国のアジア圏に経済的に遅れをとっているも諸外国がどんどん国に投資しているのは事実。数年後かもっと先か、インフラが整備されグローバル化の流れと英語環境に慣れた若い世代がマッチしたときを今から楽しみにしたい。