All in my head

1994年生。元客船クルーの航海日誌 / IG @imknto はリアルタイムで更新中。

バガン/軽自動車で行く猿の王国と化した聖地ボッパ山

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図書館でバガン旅行を組んでた時の事、今まで見たことない風景の写真が目に飛び込んできた。その名はボッパ山。ここは行かなくてはと直感しその時が来たバガン滞在2日目。パゴダにも目が慣れ少し刺激が欲しかったのでちょうどいいタイミングでもあったように思う。
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往復10000チャット(約750円)で現地のホステルにてツアーを申し込んだ。バガンから約50キロ離れておりe-bikeで行ける距離ではもちろんない。片道1時間半かかりチケットにはミニバンの写真があったが実際ピックアップにきたのはなんとダイハツのミラ…同じホステルで同行したフランス人カップル2人と私と運転手でぴったり4人の奇跡。ゴリゴリの軽自動車でミャンマーの田舎の悪路は大丈夫なのか。
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ひたすら一本道。牛と対面し、物乞い村を抜け、山の勾配をエンジンいっぱい吹かして抜けていく、、助手席からの景色はワイルドそのもの。意外にも安定した走りを見せるミラを見直した。例え走行距離16万キロだろうと日本の軽はしっかり走るのだ。
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うとうとしてたら昼前に無事到着。少し離れた駐車場で2時間後に車に待ち合わせねと言われぱっとしない天気の下、山に解き放たれた。
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車二台擦り抜けるには狭すぎる道をタクシーとツアーのピックアップのバンがクラクションの応酬をしている。謎飯の屋台、読経らしき音楽…喧騒の一言。床が葉っぱで埋め尽くされているここが山の入り口。登り階段の始まりだ。
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屋根さえあればどこでも店を出す現地民。
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途中までは靴で上がれるがやはり脱ぐスタイル。ボッパ山の正式名はタウンカラッといいナッ信仰の聖地で数多くの神々、聖人、超人などなど祭られておりパゴダのような金の仏塔が頂上にあるが仏教とはあきらかに違うよう。あくまで寄付制になっており入場料、チケットなどはかからない。

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登ってくにつれ増える猿たち。人の真似が上手な上手に飲んでいるのはエナジードリンクのよう…ここの猿たちが元気な訳が垣間見えた。
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二車線。ここの猿たちは人慣れしすぎてなんならなんかくれよとガンつけられてる気もする。
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屋根には大量の糞と食べ散らかしたゴミが散在し残念ながらゴミ箱に捨てる習慣は猿にはないようだ。
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麓から頂上に20分ほどで到着。見晴らしは良く737m、750段の階段を越えた価値はあるが天気は微妙。ベトナム、ニンビンのハンムアやラオス、バンビエンのビューポイントなど階段を次々と越えてきたこの旅はスタミナ系バッグパッカーの真骨頂。
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滞在時間10分もせず降り開始。ネオンギラギラしたガラスケースの中で思い思いの姿勢で座る聖人像。中にはサングラスをかけた聖人の像があり献上品がタバコやお酒なのがおもしろい。

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降りの角度は殺しに来てる。所々、屋根がなくなり掃除してる人がいないエリアは床が本性を表す。天気もかなり影響するだろうがここを裸足で歩けというのはなかなか酷に感じてしまう。滑りやすいので手すりを持とうと思うが衛生的なことを考えると持ちたくないので後ろの人など気にせずゆっくり慎重に。
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お供え用の青すぎる早摘バナナはこの後ちゃんと食されるのかと無駄な心配。アップルのバックパックもおそらくジョブズ作品のひとつですね。

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感嘆したくなるほど上手に持つここの猿。恥に溜められただけのゴミを見るとモラルとまでは言わないが猿との共存の難しさは痛感する。せっかく観光地バガンから近いという利点と神秘的な奇岩を持ってるのだから、詳しくはわからないがちゃんと給料を保証して掃除の人を雇えればいいのだが。民主化したばかりの行政に権力がなく観光業にも投資しきれていないのが現状だろう。
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ミラに乗り込みボッパ山を後にする。入場料がかからないというサービス精神と見晴らしの良さに加え朝出れば昼過ぎには帰ってこれるアクセス、道中の物乞い村など普段見れないものはたくさん見れて全体的にはおもしろい内容。後は天気の運と猿への耐性を持ち合わせていればエンジョイできること間違いない。最後にもう一度、日本の軽はすばらしい。