バンコク経由で1週間滞在したミャンマー。渡航前にブログや図書館の雑誌を読み漁りざっくりした旅程をたてた。航空券がヤンゴン発着だったのでヤンゴンにまず3泊してからバガンに3泊、ヤンゴンに戻る前にマンダレーもいければ…そんな希望的観測は思うようにいかない
ヤンゴンのバックパッカーから見下ろす街並み。フリーの朝食に出るお茶が美味しかった。日本の中古車オンパレードのダウンタウンでたくさん走っているこのパッソやフィットの5人乗り乗用車サイズのタクシー、キャパが足りない気がしてならない。
ヤンゴンからバガンへは一体どの交通手段を選んだらベストか?というシンプルながら奥が深いこの問題。はっきり言うが国内線で飛行機に乗ってしまうのが1番速い。
ただ貧乏バッグパッカーであるゆえ、旅の雰囲気も考慮し私は旅の醍醐味でもある鉄道にしようと思った。
駅に向かいタイムテーブルを見上げるもよく分からないのでカウンターに並ぶ。すると待ってましたかのように怪しいおじさんが声かけてきた。はいはい出ましたよ、東南アジアあるある、ひとまず軽く聞かれたことに答えてると彼はタクシーの運転手らしい。ゴールデンロックの写真(グーグルで拾った超盛れてるやつ)を見せてきていつ行くの?ツアー組む?と言ってくるもたぶんマンダレーの帰りかな〜などとかわしていると自分の順番が。するとここのカウンターで買えるチケットは当日のみで明日以降の予約はまた違うカウンターで少し歩くかないと行けないと言う。
するとこのおじさん連れてってくれると言い出し仕方ないので黙ってついて行くことに。こうゆう(親切)は周りものなんだよと言ってる初老の背中は急に映える。気になっていた街の人が顔に塗っているタナカのことも説明してくれた。予めタクシーに乗る気はないのも快諾してだから素晴らしい、完全にボランティアだ。5分ほど歩き到着して彼は立ち去った。ありがとう、なんか疑いすぎてごめん。人の優しさに感動しつつ本題のチケットを取らなくては。
またカウンターにて。ヤンゴン〜バガンは電車だと18時間かかるというが料金は900円、、えっ18時間!?それは悩む。長期型節約系バッグパッカーで時間しかないですみたいなタイプなら間違いなく鉄道だろう。でも1週間でヤンゴン〜バンコクの往復チケットで来ているトータル40日バッグパッカーにとって18時間の列車はTOO MUCH。
すると今度はインド系の怪しいおじさんが声をかけてくる。またか、彼はバス会社の斡旋をしているトラベルエージェンシーだと言う。8時間で1800円で行けるらしい。時間半分値段倍、、おもしろいな旅はと改めて思う。でも気に入ったのは彼のマインドだった。よく考えなと言い君以外にもカスタマーは余るほどいると。逆にプッシュ一択ではなく一歩距離を置いてきやがった。電車かバス…バスに決めました。
こっから10分ほど歩きインド人街にあるオフィスでV. I. Pの名の下にチケットを購入、ミンガラーバスターミナル6時半集合の7時発。そこはどうやら空港の近くだと言いちょっと遠いなと思いつつ本題を終え一安心したので観光。ちなみに飛行機だとフライト1時間で1万弱。これでいいじゃんって結論になるけどロマンはない。
ダウンタウンの中心にある ボージョーアウンサンマーケットへ。削った翡翠、縁起良さそうな金の置物、民族衣装のロンジー、その生地…かさ張るお土産はバッグパッカー向きではない。ミャンマーで1番美味しいと看板を掲げる Mooney Moon コーヒーショップを見つけこのマーケット一番のテンションになるが普通。スペシャリティビーンズという響きだがカップに特別なものは感じれず残念。
前述した26ストリートを先に見てしまうとこの観光客向けマーケットにゾクゾクするようのおもしろみはないが両替のレートは比較的良い。
またこのアングルで27か28ストリートを見下ろせるのは魅力的で無数の人たちの生活が一望できる。望遠レンズがあると尚良い。
翌々日、いよいよバスの日がやってきた。ヤンゴンの喧騒に日々慣れだいたいの土地勘は理解しヤンゴン市内を走るバスにも何度か乗っていたので空港へもバスで行くことにした。
その近くにあるスーレーバスターミナルから500チャット(35円)で空港までいける夢のようなバスがあるのだ。友だちとお茶をしてまったりしすぎた4時過ぎ、すぐにバスはつかまり、2時間半以上の余裕があった、、普通に間に合うだろうと思っていたが悪夢の始まりだ。
一般的にエアポートバスはシティから空港まで停留しても数カ所でダイレクトにつくものという固定概念があった。しかしこのバスは何度も何度も停車し客を入れ替えるではないか、、ラッシュアワーなのか乗客は増え続けすぐに満員に、急発進急ブレーキの連続にスタミナ削られる。自力で走った方が速いスピードでしばらく進み時間がみるみると減っていく中、1人バックパックを持った自分に気づいた現地の人があなたどこにいくの?と言うのでミンガラーバスターミナルと答えるとこのバスは空港行きでそこからかなり距離あるわよ?と言われる。グーグルマップで見ると一見近いのだが車で30分とある。2時間乗って空港の近くまでは来たので降りてタクシーを拾うことにした。
残り30分。こうなるなら最初から拾えば良かったと冷静に後悔している自分とは裏腹にこのドライバーはめちゃくちゃにこにこしている。
幸か不幸か、このタクシーで良かったと思う。助手席に奥さんを乗せてる彼は。2人仲良く喋って、ぼけたのか奥さんに軽くひっぱたかれて笑ってその度にこっちを見て同情を求めてくるその様子はただ微笑ましかった。もし客が4人だったら乗せられないじゃんとかそういう営利的なことは考えないのだろう。これが愛なのだろう。飛ばすもむなしくバス間に合わないの確定し車内で奥さんがバス会社にどうしたらいいか電話してくれた。彼はジャパン〜アジノモト〜と言いながら先を急いでくれている。
ミンガラーバスターミナルに20分遅刻して到着。
奇跡的に同じ会社でもう一本バガン行きがあり正規のチケットの半額を支払い乗ることができた。タクシー内で1番考えられた最善の方法がそれだったぢけに良かったしなんか自分だけ焦って終わった感出していたのでこの夫婦を見て心は和んだ。最後ケータイ番号を書いた紙を渡されたのは驚いたが本当にありがとう。
アライバルでヤンゴンの空港に着いたのは夜9時、シティまで45分もかからなかった。空いていてたのあって完全になめていたヤンゴンの絶望的な交通渋滞。
特に夕方〜夜は時間に余裕を持って行動しましょう。最初からタクシー乗ってればと思うときもあるけど旅で起きることは全て勉強。あのタクシー夫婦に会えたからより思い出深くなりました。みなさん気をつけて!