個人的にベトナムはすごくおもしろい。南北に長く伸び北には政治の中心ハノイが、南には商業の中心ホーチミンが、どちらのシティからも少し郊外に行くだけでまったく違う景色や環境が広がる。そして中部にはダナンやフエ、ホイアンなど海側の観光地がひしめきベトナムだけで数ヶ月をかけて旅するバッグパッカーにもよく会う。交通網も整備され値段も安いため初めての長旅にもおすすめだ。今回はハノイで2泊した後、南に500キロ行ったとこにあるニンビンのタンコックという街へ向かう。バンのチケットは宿泊していたバックパッカーで手配し日本円で750円ほど。
ハノイはフランス領だったこともあるからなのかとにかくヨーロッパからの若い旅人、特にグループが多く安宿やバックパッカーの相部屋にいれば彼らからたくさんのローカル情報が得られる。そしてハノイから郊外へいくとなるとまず出てくるのがハロン湾へのツアーだ。ヨーロピアンのパリピグループと日本人1人、ビーチを見てフェリーに乗って湾内を周遊するなは余りにも寂しすぎる、、タンコックにはひとつどうしても現地に行って目にしたい光景があった。
バンを降りた途端、スコールに降られる素晴らしき旅の始まり。20分ほどで止みここから歩いていけるに予約していたホームステイがありそこで着替え、自転車を借りてエクスプローラータムコックの用意は整った。
東南アジアを長く旅しているとスコールが降るタイミングが読めてくる。やばいなと思ったところに小学校があり一時避難、傘は持ってないので濡れたら終わりだ。
スコールが日常茶飯事な子供達にとって突然できた水溜りは格好の遊び場なのかもしれない。それはそれは楽しそうに濡れる姿を撮りながら自分も楽しかった。
学童を取り仕切ってると思われるおじいちゃんの傘を借り雨宿りするお洒落な孫はなかなかカメラを向いてくれない。
雨が止みまたチャリをこぐ。すると後ろからクラクションとともに孫を後ろに乗せたさっきの爺ちゃんが手を振りながら原付で通り過ぎて行った。孫もこっちをちらっと振り向く。何ともハートワーミングな時間だった。
橋で線路を越える。田んぼと街、奥には見るからに古そうな教会がいくつか建っていた。
ちょっと興味があって教会へ寄り道することに。すると立派な門が出迎えてくれた。
全く想像していなかったがそこにはつぎはぎだらけの空気の抜けたボールを裸足で蹴り合う少年たちがいた。
とりあえず飛び入り参加しいっしょにサッカーをした。狭くなり教会の裏側に場所を移し汗だくになりTシャツはいらなくなった。そして去り際、彼らにマネーを要求された。ポートレートも撮れたしそのお礼だと20000ドン(100円)を渡すと彼らは大喜び。そんなに??と思うほどはしゃぎだし笑顔でチャリを見送ってくれなんか良いことをした気になったが内心複雑だ。
水溜りの反射がまた美しくスコールも悪くないと思ってしまう。そして走りを進めると景色は姿を変え始めゴロゴロした山肌が見えてきた。
道も舗装されておらずチャリにとっては困難が続く。今回の目的地ハンムアはもうすぐそこだ。