コロナショックでクルーズ業界も何か大きく変わらなくてはいけないのかもしれません。時間軸が不思議に思われる方もいるかと思いますが、記事の写真はここ3年間で撮り貯めたのを使用しています。
話の続きは前回の続き香港ショアリーブ(外出)後編。
しばし船から離れ陸地を満喫する今回。下船しメトロ、トラムと乗り換えて目指すのは、香港島、ハッピーバレーにある行きつけの香港喫茶。
湾仔(わんちゃい)駅からケネディータウン線のトラムに乗り終点のハッピーバレーまで約30分。カイタッククルーズターミナル下船から計算すると1時間は確実…遠いのは否めないがタクシーは最終手段。
なんだかんだ何回来ても観光客感は抜けず…空いてたらトラムの2階、1番前に座ってしまうのだ。
ここから見る香港は格別。人の動きがよりはっきり見えると共にこの辺は運転するの大変だな〜と妄想ドライブしてる間に中心地を抜け、道もだんだん細くなってゆく。
東京もそうだが、歩行者の多い街の運転は避けたい。バックパッカーの時はほぼほぼレンタルバイクしているがクルーでいる限りはリスクマネジメント最優先。船外は完全自己責任だからね😊
ビルから木々の緑に車窓が切り替わるのがこのラインの良さ。窓は開いていて香港都市部の殺伐としたイメージからは想像もつかないほどの心地よい風と木漏れ日が入り、この瞬間の美しさに息を呑む。
競馬場のジョッキークラブ、隣接するスポーツ公園を越えるとハッピーバレーが見えてくる。
ちなみに帰りはハッピーバレーを始点に右回りで、丘にそびえ立つ香港墳場という巨大な墓地を抜けてシティへ向かう。英国統治時代を彷彿とさせる大小様々な十字架はアジア圏でも珍しい作りではないかと思う。
ハッピーバレー自体は何か特別な観光地ではなく、閑静な住宅街といったところ。交通量や目を引く高層ビルも減り穏やかな雰囲気が流れる。
バーやレストランの客層は若干大人向けでヨーロピアンテイストのお店が多め。とは言え、薬局や漢方といった香港オリジナルなお店もあるのだが写真が少ない。
ここまで来ると頭には食欲の2文字、、次行ったときはもっとこの辺をじっくり探索したい。傾斜のある土地でちょっと目線が普段と変わるのも頭に入れておこう。
旧正月の2月が近くなると真っ赤に染まるお店がちらほら。福の文字とその年の干支がデザインされたグッズ展開は幅広く、価格帯もピンキリ。
そんなに混んでないのでじっくり見れるしハッピーバレーという土地の名前も縁起良いので小物を買うにはいいと思う。
●Fusion Supermarket
海外輸入品多めでちょっと値段もアッパークラスなスーパーマーケット。ここでは消費系のばらまき土産を買おう。ヨーロッパ、ブランド、横文字デザインが大好きな日本人(筆者も含め)にとってここにあるグッズのデザインはコスパをふまえても喜ばれること間違いなし。
オーストラリアワーホリのときに感動した水入れて振るだけのホットケーキミックスとの再会は250円の値段より価値がある。
両者共に元イギリス領だからなのか不思議なところで思い出は繋がる。このスーパーでは船用の高いドリップコーヒーやお菓子などちょっと奮発するがクレカで一発だ。
歩いてたらお腹が空いてくる。正直なところ、香港ランチの選択はかなり難しくしっかり系のご飯は期待外れで終わることが多いからだ。
船のあるお客さんが言っていた「某高級ホテルのアフタヌーンティーよりマクドナルドのミルクティの方がが美味しかった」という話は忘れられない。
実際、セットに香港式ミルクティーや豆乳を選ぶことができる。またアンガスミートバーガーなど香港エリア独自のメニューもありマクドナルドを侮るべからず。タッチパネルでオーダーしここもクレカで支払い。一連の流れは速くて楽。スマイル0円もいいが、日本も早くこの流れになってほしいものだ。
レストランではお冷ではなくぬるめのお湯が出てくる。
香港散財プランなら行きたい飲茶は先に決めてできたら予約もしよう。Googleマップのレビューは世界中の人の批評があり一番信頼できると思う。平均の値よりもいくつ⭐︎5があるか、、これで決まる。
筆者の初飲茶はニューヨーク、チャイナタウン。
ここは本当にニューヨーク??ってくらい周りは見渡す限り中華系でそのインパクトが余りにも強く味は記憶にない。Jing Fong という向こうでは人気のお店で英語圏で目にする漢字は癒し。
また話が膨らでしまったが、いろいろ行ってると自ずと共通点が生まれて嬉しい時があるもの。経験は無駄にならないとはこのことなのだろうか…寄り道も済んだところでそろそろ本題の香港喫茶へ。
●祥興珈琲室 (Cheung Hing Coffee Shop)
風格すら漂う凛とした佇まい。もう好き。
いつもお昼過ぎくらいに伺うのだが、ランチタイムは日替わりのランチメニューが選べる。ご飯は驚くような美味しさというよりかは安定感重視、ボリュームでカバー。
店内はローカルで混み合い相席になる確率は高い。一眼で料理を撮ってる見慣れない観光客を前にしても店員さんたちの接客は優しくメニューについても詳しく教えてくれるその姿勢に感銘を受けた。
日本の一般的な喫茶店で旅行客の香港人が来たらどこまで対応できるだろうか、、逆の立場で考えるのは大切。
レギュラーメニューの麺は香港日清の出前一丁。
エッグタルトは焼きたてのタイミングを狙おう。焼きたてなら食べてくのもあり。もしお腹いっぱいだったら持ち帰って冷蔵庫で冷やしてから食べても美味しいぞ。
バターたっぷりのパイナップルブレッドも持ち帰りがいい。濃厚な香港式ミルクティーはエバミルク(無糖練乳)やブレンドした茶葉を濃く煮出すことで作られるらしいがちょっと苦手なんだこれ…。
なのでアイスコーヒー無糖をチョイス。とりあえず甘くて美味しそうなものは全部テイクアウトして、3時から始まる香港式フレンチトーストに胃と心の照準を合わせよう。
それは私たちの知るフレンチトーストとは別物かもしれない…香港語で西多士を待つこと10分。
ドン!
眩しいくらいのきつね色にあがった厚切り食パン。その上でとろけるバターと練乳のコラボ。
カロリーの塊をナイフで大きめに切ってジュワトロのハーモニーを心行くまで楽しむ、、甘過ぎずくどくないのが不思議。
後から追ってくる罪悪感をすっきりアイスコーヒーで断ち切る。もうこれが快感であっという間に完食(2人でシェアするのをオススメする)。最後はもたれるからね…完食するとまた仕事頑張ろうモードに自ずとシフト。でも船に帰りたくない…
食通の同僚も気に入った様子で何より。
店員さんとも顔見知りになった今、香港では数多くの喫茶店がこういった料理を提供しており特にフレンチトーストは観光客からの人気に火がついている。
だが初めてここに来た時の全体的なサービス、感動から寄港した際はここに行く。
他にもトラムからの景色、落ち着いたハッピーバレーの雰囲気などなど浮気する理由は見あたらない。そう定期的にあるわけでは無い香港チャンス、その分楽しみは増えるが、その期待を裏切らないお気に入りのお店でした。また香港行きたいですね。
日本の純喫茶も大好きです。続く